この記事では、漫画「左ききのエレン」の感想あらすじをまとめています。
絵の才能があるからこそ苦しむエレンと、才能がなくて苦しむ光一の2人に、スポットライトをあてていくこの漫画。
青春時代の苦さ、仕事をすることの大変さ面白さが、時に2人同時の、時にバラバラのエピソードを通して描かれています。
最後どうなるかが全く読めず、最終的に二人はどんな結末を迎えるのか全く読めません。
そんなこともあって絵に関する造形がなくても非常に面白くて、読みだしたら読む手を止めることができず、気が付いたら一気に難関も読み進めちゃってるんですよね。
では、そんな漫画「左ききのエレン」の感想あらすじまとめを始めていきますか。
ネタバレ要素もあるので、ご注意ください。
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まだ左ききのエレンを読んでいない方は、この機会にぜひお試しを。
漫画「左ききのエレン」第1巻の感想あらすじ
広告代理店勤務の若手デザイナー・朝倉光一。納得出来ない理由で自ら勝ち取った仕事を取り上げられた彼は、やりきれない気持ちを抱えて横浜の美術館へと向かう。そこは、彼が初めて「エレン」という才能と出会った場所で…。大人の心も抉るクリエイター群像劇、開幕!
出典:左ききのエレン U-NEXT
第1巻は、大人になった朝倉光一(光一)が仕事のやりきれなさに苦しむ姿と、高校時代に光一とエレンが出会う姿が描かれています。
大人編は、よくある話だけど、読んでてとてもビター。
自分の落ち度ではなく、上の判断で自分の実績を取り上げられる理不尽さ。
それを周りに当たり散らしてしまう自分のふがいなさ。
昔抱いていた自分になれなかった悲しさ。
そういったものをダイレクトに描いていますから。
一方、高校生編では、光一が抱いていた姿が描かれています。
それは
自分は絶対に特別な存在になる。そうじゃないと退屈で死んでしまいそう。絶対に諦めない。
といった、子供らしいといえば子供らしいもの。
ただ、他の人より少し、その想いが強いのですが。
でも、その強い想いが横浜の壁に描かれた1枚の絵から、それを描いたエレン(光一の中で特別な存在の象徴)を探し出し。
そして、父親が自殺の原因は自分の才能にあり、絵で生きていくと周りの人間を不幸にする。
だから絵で生きていく夢を諦め半分死んでいた、エレンのくすぶっていた感情に火をつけていきます。
漫画「左ききのエレン」第2巻の感想あらすじ
新たなCM企画の担当営業の流川に訳も分からず罵倒される光一。クリエイティブを嫌悪する流川の真意を探るため、同期の営業・ユウコに相談する。そこで流川の深い失意の理由を知った光一は、彼を驚かせるCM企画を考えようとするのだが…。葛藤する心に響くクリエイター群像劇、第2巻!!
出典:左ききのエレン U-NEXT
第2巻は、光一が自分なりのビジネススタイルを模索していく巻。
デザインはターゲットに伝えられるものを作るべきだと考えるクリエイティブ側の光一と、売れるものが正しいという営業の流川では平行線な状態。
これに腹を立てる光一だったが、その原因は光一たちクリエイティブ側にもあることを知らされます。
でも、どういった経緯があっても関係ないと一蹴。
誰もが納得できるものを作ればいいという風に動き始めます。
第1巻では、大人の事情に泣いていた光一でしたが、そこで実感したものを取り入れ、自分の作りたい物と大人の事情のその両方を盛り込んだ仕事をしてきましたね。
高校生編の光一に比べてキラキラ感は減りましたが、でも違った意味で貪欲になっているのが感じられましたね。
現在別々のところで活動している光一とエレンですが、このまま成長していったら、いつか道が交わることもあるんじゃないか。
そう思ってしまいました。
ただ、光一のあこがれであり、光一を導いてくれている神谷が会社を辞める。これが、光一の成長にどのような影響を与えるかわかりませんが。
漫画「左ききのエレン」第3巻の感想あらすじ
高校時代、美大受験に向けてアトリエに通い始めた光一たち。一番好きな場所で写真を撮るという課題で彼が選んだのは、10年前にエレンの父が命を落とした所だった…。光一とさゆりがそこを訪れた時、父を偲んでやって来ていたエレンと遭遇して――!? 前へ進む勇気をくれるクリエイター群像劇、第3巻!!
出典:左ききのエレン U-NEXT
第3巻は、エレンが復活した巻であり、また大人の光一がやさぐれてしまった巻。
自分には才能がないのに娘のエレンには才能がある。そのことに絶望して父は自殺した。
そう考えていたエレンでしらが、光一のミスのおかげで、父親は自殺じゃなく事故で死んだんじゃないかと思うことができ、絵の道を進んでも周りを不幸にするわけじゃないと考えることができるようになりました。
これで、絵で生きていきたいと考えていたエレンは復活します。
そしてこのおかげで、下手くそだけどそれを認めて先に進もうとあげく光一。才能があり、どんどん突き進んでいくエレン。そんな対比をするために必要な土台ができたわけですね。
やはり才能のある人間には輝いていてもらわないと。
それでこそ光一の努力だって輝いてくるわけですし。
この変化は光一にとっても、エレンにとっても良い方向に進むはずです。
ただ、大人の光一は良くない方向に進んでしまったようで・・・
神谷の退職により、別の上司(柳)のチームに入ることになった光一は、柳のもとにいた2年間で他者を排泄するような性格に変化していってしまいましたから。
仕事に関してはとても出世したのに。
漫画「左ききのエレン」第4巻の感想あらすじ
神谷の独立から2年経ち、光一は新進気鋭のアートディレクターへ成長を遂げていた。しかし、彼に2年前の面影は無く、個人主義の孤高の存在と化していた。それぞれの想いを胸に再会する神谷チームであったが――。神谷チーム最後の仕事を描いた「ザ・プレミアム・モルツ」編も収録!!
出典:左ききのエレン U-NEXT
第4巻は、光一の気持ちが知れる巻であり、エレンに対抗心をもつ3人が出会いを描くエピソードの序章となる巻。
第3巻で変わり果てた姿を見せた光一。
そのため熱さを失ってしまったのかと心配したのですが、別方向の熱さを身に着けていました。
2年前は特別な存在になりたいという漠然とした熱さだったのに対して、今は尊敬していた神谷を倒すという明確な方向性を持った熱さという。
全キャラの中でかなりお気に入りの三橋由利奈を泣かしたのはいただけませんが(笑)
でも、尊敬していた先輩を倒したいという目標は好ましいものなので、そのための変化なら受け入れられますね。
ただ、将来エレンと対峙した時、その変化は良かったのか悪かったのか・・・
一方、第4巻から、光一、岸あやの、岸あかりという、エレンに対抗心をもった3人が出会った大学についてのエピソードが始まります。
これまでにない長さのエピソードであり、第1巻の60ページほどにエレンと一緒にいた女性が誰なのかもわかるエピソードなので、作品にとってとても重要なんですよね。
漫画「左ききのエレン」第5巻の感想あらすじ
2003年、東京芸術大学に入学した岸あかりは、他の学生たちが平凡な事に退屈していた。しかし教授からエレンの話を聞き、興味を持った彼女は自身が出演するファッションショーにエレンを招待しようとする。初めはつれない態度を取るエレンだが、パンフレットに光一の名前があるのに気付き――!?
出典:左ききのエレン U-NEXT
第5巻は、エレンとあかりという天才同士の出会いを描いた巻。
実際の顔合わせ自体はすぐに終わります。エレンのことを聞いたあかりが速攻でエレンの所に行きますが。
ただ、エレンはあかりに全く興味がないため、あかりを無視するので本当の意味での対話はすすみません。
本当の意味での対話は、ファッションショーにでたあかりの、魅せ方の天才っぷりをエレンが目の当たりにするまでかかりますから。
しかし、あかりの言った才能があるだけのクズという表現は面白かった。
才能のある人間に対して、そういった表現をする作品って少ないですし。
しかも、その表現は、これ以上ないぐらい的確でしたからね。
なにしろエレン自身、絵の才能があるけど、普通の人が当たり前にできることが全然できないことを嘆いていますもの。
ちなみに、光一はあかりがエレンを釣るエサにされていました。
(当初エレンはファッションショーに行くつもりなかったのに、ファッションショーの主催者側に光一の名前があったのを見て、急遽ファッションショーに行くことにした)
まぁ、光一自体、自分はエレンのライバルだということで岸あやの(あかりの姉)に興味を持ってもらうことができたので、とんとんといえばとんとんなんですが。
ただ、ファッションショーの主役の1人に自分をいると勘違いしていた光一の言動はかなり恥ずかしいものだったので、その点に関しては同情できます。
漫画「左ききのエレン」第6巻の感想あらすじ
あかりという1人のモデルによって、ファッションショーの空気は変えられてしまった。彼女の姿に魅せられたエレンは楽屋に乗り込み、お前を描かせろとあかりに告げる。その場に居た光一は、エレンの瞳に自分は映っていない事に気付く。ショーの成功も岸姉妹の実力によるもので、消沈する光一は…!?
出典:左ききのエレン U-NEXT
第6巻は、エレンとあかりの2人だけの世界が描かれた巻。
ファッションショーを見たエレンはあかりのことを完全に認め、絵を描かせろといい、実際は2人は2人だけの対話を続けていきます。
光一がエレンの心に火をつけた存在なら、あかりはエレンの前に現れた初めての同士。
これにより、エレンがどう変化していくか。
まわりを見ることが出来ようになるのか。
それとも凡人たちを寄せ付けず、さらに孤高の存在になるのか。
とても気になるところです。なんですが・・・
でも、個人的に第6巻でインパクトが大きかったのは、光一があかりと浮気をしたことですね。
自分を幸せにしてくれる人を作るためとはいえ、高校時代から色々世話を焼いて、いまも同棲して家事などめんどくさいことをしてくれている彼女・加藤さゆり。
そんな彼女がいながらの浮気ですからね。
そんな事しでかしてたのに、第1巻・第2巻、あんなに青臭いこといってたのか!と衝撃でしたよ(笑)
光一に対するイメージが一変しました。
ただ、ここからどうなるかわかりませんけどね。
ラストでさゆりのことをあかりと呼び間違うという、ファンタスティックなことをしてくれましたが、それがどうなるか。
意外と後悔して心を入れ替えるということも、ひょっとしたら・・・
漫画「左ききのエレン」第7巻の感想あらすじ
さゆりの事を無意識にあかりと呼んでしまった光一。さゆりから問い質された彼は、何と答えるのか…。一方、エレンもあかりの変化に気付き、自分を残して変わってしまった彼女に失望し、筆を置いてしまう。それぞれが自身と向き合い、人生のターニングポイントを迎える――!!
出典:左ききのエレン U-NEXT
第7巻は、さゆりのための巻。
さゆりは、全登場人物の中で屈指の現実主義者という印象でした。
エレンや光一など計算外の行動をとる人物がいたせいで、所々破綻するところもありましたが。
でも、美大の試験でさえ、いち早く「受かるための絵」を完成させていくなど、客観的な視点とそれに基づく行動力が非常に優れていましたから。
ですので、第1巻に登場した彼女を見る限り、いつかエレンや光一とは袂を分かつことになるんだろうと思っていました。
でも、実際は当たり前のことができないエレンのサポートをする、マネージャーとして今後エレンと共に生活していくことになってビックリ。
1巻の高校生編では、彼氏予定だった光一に、夢をみせてしますエレンの存在をあんなに毛嫌いしていたのに。
あと、びっくりといえば、1巻ではエレンを毛嫌いするさゆりと、エレンの味方になっている大人のさゆりの2人が描かれていたんですよね。
1巻では後ろ姿だけだったらか気が付かなかったけど、7巻を読むとあれはさゆりだったんだと気づきます。
ちなみに、6巻で浮気した光一は、あかりが好きになったとか色々言った結果、さゆりにふれらます。
当たり前ですよね。
一方、そんな浮気相手のさゆりは、光一との行動によって少し感情に変化がでます。
普通では気づかない程度のものですが、でもエレンには気づかれてしまい、そしてエレンに見限られてしまいます。
さゆりを裏切ったからその相手たちが痛い目にあったという意味でも、7巻はさゆりの物語といっていいように思いますね。
漫画「左ききのエレン」第8巻の感想あらすじ
今、ニューヨークで最も才能ある若手アーティスト・ジェイコブスとグラフィティ対決をする事になったエレン。自分と似たタイプの人間である彼と絵を描く事によって、エレンに大きな変化が訪れる。そしてライバルとの対決を経て、注目を集めるエレンとさゆりに新たな試練が忍び寄る――!!
出典:左ききのエレン U-NEXT
第8巻は、エレンとさゆりのニューヨークでの生活が始まる巻。
第8巻は大きく分けると2つのエピソードが混ざっていまして、その1つがエレンがあかり以来となる才能(ジェイコブ)と出会うというもの。
しかも、絵に対して諦めをもってしまっている、かつてのエレンを見ているかのような才能です。
日本でいるよりもニューヨークの方が、様々な刺激を受けることが出来、エレンは成長していける。
そんなことを感じさせてくれるエピソードでしたね。
そして、もう1つのエピソードは、エレンのスポンサー探しというもので、こちらが第8巻の本命のエピソードですね。
というのも、さゆりが選んだスポンサードしてもらう相手というのが、岸アンナ。
光一を奪ったあかりの母親なんです。
それだけでエレンたちにとっていわくつきの相手なのに、アンナはエレンは受け入れるが、さゆりのことは排除するというスタンス。
もしさゆりがアンナにプレゼンで勝つことが出来なければ、さっそくエレンとさゆりのコンビは解消するか、あるいはニューヨークでの冒険が終わってしまうことになるんです。
そんな絶体絶命の状態で、さゆりがアンナに言った言葉は、「(アンナの案は)ダサいです」というもの。
わざわざ自分を侮ってくれるようなファッションを着こなし、相手は格下だとアンナに認識させた上で。
非常にしびれる一幕でした!
漫画「左ききのエレン」第9巻の感想あらすじ
“五番街の女王”と畏れられるファッションデザイナー・岸アンナに対し、自分たちのパトロンになってくれるようにプランを提示するさゆり。しかし彼女の案は一蹴されてしまう。互いのプランが激突するプレゼンテーション対決の結末は――!?
出典:左ききのエレン U-NEXT
第9巻は、さゆりが認められていくのに対して、光一が失敗を続ける巻。
第9巻の前半は、さゆりがアンナにプレゼンしていた第8巻からの続きです。
youtube動画使った広告という新しいスタイル(9巻時点では2008年なので)の広告をプレゼンするさゆりに対して、アンナはリスクの大きさから不可能と言い切りました。
しかし、これに対してさゆりは、会社との関係を匂わせずに行う、いわゆるステマをやるつもりだから心配無用と、鮮やかに切り返すんです。
第8巻の終わりからずっと、さゆりにはしびれっぱなしでしたが、それはアンナも同様だったよう。
取るに足らないはずの小娘を、エレンと同等に認め、ついに2人のスポンサーになると宣言しますから。
そして、中盤ではそのステマ動画を撮影を始めます。
こちらに関しても、あかりの姉・岸あやのが撮影メンバーに加わったり、さゆりの計画にない事態が起こったりと、多少のごたごたもありましたが、それでも最高のものがとれました。
これによって、現実主義でリスクのある夢には見向きもしなかった少女が、エレン、岸あやのといった面々と肩を並べる存在になったわけですから、感慨深いものがあります。
何度も言いますが、第1巻でさゆりを見たとき、絶対にエレンや光一に置いていかれる存在になると思ってました。
でも、それが大きく覆されるんだから、さゆりのがんばりに感動ですね。
一方、終盤は入社直後、つまり第1巻よりもさらに色々こじらせていた光一の姿が描かれてます。
焦ってばかりで愚痴多め。
上司のことを知る前から下に見る。
やりがいのある仕事を求めてるのに、実際自分に責任がのしかかりそうな状況になると青ざめる。
そんな全くいいところがない、さゆりとは大違いに状況になっています。
なんでしょう、6巻、7巻のダメっぷりを読んでいるからでしょうか。
正直第1巻の頃の応援したい気持ちが光一にもてません(笑)
このダメダメっぷりを乗り越えたら変わるのかもしれませんが、どうなんでしょうね。
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(本ページの情報は2020年1月時点のものです。最新の配信状況は U-NEXTサイトにてご確認ください。)