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《2024最新》ガチで面白いおすすめ漫画75選|最近のからマイナーまで名作コミックをご紹介

超面白いおすすめ漫画

この記事では、面白い漫画をお探しの方のために、おすすめの漫画をまとめました。

漫画歴30年、読んだ漫画1万冊以上の漫画好きな私が、「これはガチで面白い!」と思った最高の漫画たちだけを厳選。

最近のものからあまり知られていないマイナーなものまで、選りすぐりの名作漫画をジャンル別に紹介していくので、ぜひ参考にして下さい。

 

最近話題のガチで面白いおすすめ漫画

ダイヤモンドの功罪

[note title=”基本情報”]
  • 作者:平井大橋
  • 2023年発表
  • 連載中
  • このマンガがすごい2023オトコ1位
  • アニメ化・舞台化なし
[/note]

ダイヤモンドの功罪は、かなり特殊な野球漫画。

主人公の綾瀬川次郎は、友達と楽しくスポーツをやることに期待している小学生5年生の男子。

しかし、才能が有りすぎるあまり、本気を出してしまうと周りのやる気を無くしてしまう。

さらに、指導者まで平常心でいられなくなってしまう始末。

そんな状態のため、本気を出すことを恐れ、周りが辞めない、周りが怒られないことにばかり気を配ってしまうのが、次郎のあたりまえになってしまっている。

いろんなスポーツに手を出しては辞めてきた次郎が、最後に野球と出会うことで…。

そんなところから始まる作品です。

色々なスポーツ漫画を読んできましたが、ここまで才能の「罪」について掘り下げた作品って、正直読んだことがないかも。

周りにやっかまれるとか、ついてこれなくて辞めていく仲間が出るといった描写は見たことがあるんですよ。

ただ、そういった作品の場合、その後すぐに才能の「功」にフォーカスをあて、「スポーツだしそれも仕方ない」と思えるような演出をしてくるもの。

でも、本作の場合、そういった演出はかなり少なく、むしろ主人公の才能が眩しすぎて、プレーを続けていくだけで周りの心を折り続けるとか、なんなら家庭を壊してしまうとかそういうレベルまで掘り下げていくんです。

面白い試みをしてくれる漫画ですよね。

野球漫画だけでなく、スポーツ漫画全般においても、かなり特殊な部類に入っていて、初めて読んでから速攻で目が離せなくなっちゃいましたよ。

周りに理解されず変な考えに囚われてしまった主人公、主人公の才能に当てられてしまった周りの人間たちがどのように変化し、どのような結末を迎えるのか、気になって仕方がありませんから。

 

黄泉のツガイ

[note title=”基本情報”]
  • 作者:荒川弘
  • 2022年発表
  • 連載中
  • このマンガがすごい2023オトコ2位
  • アニメ化・舞台化なし
[/note]

黄泉のツガイは、「鋼の錬金術師」の荒川弘さんが描く伝奇バトル漫画。

江戸、あるいはそれより以前の時代のような農村で、猟師として生活をしていた主人公ユル。

小さい頃に両親に捨てられたが、村のおきてにより牢に閉じ込められていた双子の妹アサを守るため、必死に生き抜いてきた。

しかし突如、現代兵器と化け物(ツガイ)を操る外部の人間によって村が攻撃されてしまう。

ユルもツガイを操る能力を手に入れ、外部の人間たちに対抗していくが、外部の人間の中には本物のアサの存在が!

そんなところから始まる作品です。

化け物とも神様とも扱われてきたツガイの存在や、夜と昼を別かつ双子の存在など、謎が多い。

また、主人公が現代社会の常識も、大きなファクターになる集団の存在・正体も知らない。

そんな状況のため、序盤は説明が中心になって、正直展開が微妙かもなんて思っていました。

でも、話が進むにつれて、グッと面白くなってきて驚きました。

敵が味方だったり、味方だと思っていたモノが自分をだましていたりと、誰が味方で誰が敵なのか、それどころか何を信じていいのかさえわからない、ひりつくような空気感はたまりませんし。

また、いい意味でドライで好感がもてるユル、ブラコンをこじらせた本物のアサをはじめ、キャラクターも魅力的。

そして、バトルは、荒川弘さんの漫画ですから当然面白い。

長編作品の名作を何個も作るのはかなり難易度高いはずなのに、すごいことですよ。

 

ザシス

[note title=”基本情報”]
  • 作者:森田まさのり
  • 2023年発表
  • 連載中
  • 受賞歴なし
  • メディア化なし
[/note]

ザシスは、定番のようで特別なサスペンスミステリー漫画。

中学生教師としてイジメをどのように扱うべきか頭を悩ませていた主人公の元に、中学校の同級生が殺害されたというニュースが飛び込む。

時を同じくして、主人公の彼女が務める出版社に奇妙な小説が投稿され。

その小説と実際にあった殺人事件とがリンクされていることがわかったとき、これまで蓋をしていた中学校の頃のイジメとそれにまつわる事故の記憶が蘇る。

そんなところから始まる作品です。

過去の出来事からの復讐譚というのは、サスペンスミステリー作品では定番の導入ではあります。

でも、投稿されてきた小説とのリンクという要素をプラスすることで厚みを出し。

さらに、圧倒的な画力で持って人物の機微を描写することで、特別な作品に仕上がっているんですよ。

特に、人物の機微を画像でもって描けるというのは、サスペンスを漫画で描くことの最大のメリット。

ここに強みがあるというのは、本当に素晴らしいです、読んでいての没入感が全く違いますから!

さすが、「ROOKIES」や「べしゃり暮らし」で濃厚な人間ドラマを描いた森田まさのりさんが描いた作品だけあります。

 

氷の城壁

[note title=”基本情報”]

作者:阿賀沢紅茶
2023年発表
連載中 
このマンガがすごい2024オトコ15位
メディア化なし

[/note]

氷の城壁は、拗れてしまったキャラクターたちによる青春恋愛物語。

他人に対して分厚い心の壁を築いてしまう主人公。

自分を作ってしまって時折自分がわからなくなってくる昔からの友人。

高校に入ってから出会った、生まれ育った環境から心に複雑なものを持ってしまった男子2人。

この不器用な4人が中心となり、少しずつ本心を出し、心の距離を近づけていく軌跡を描いた作品です。

どこにでもいそうなのに、そしてそれぞれに起きたことは普通に起こりそうなことばかりなのに、起きてしまったタイミングや組み合わせが最悪で、考えを拗らせてしまった4人。

考えやタイミングが邪魔して進まない関係と、築いた関係が崩壊してしまいそうという歯痒さが特徴。

場合によっては恋愛や高校になってできた友情関係はもちろん、中学校からの友情関係でも吹っ飛びそうな危険性さえあるんです(後者に関しては3巻あたりから導火線が見え始めるので、興味ある方は3巻までは絶対読んでほしい)。

淡々としながらも、アクション漫画とはまた違ったハラハラドキドキ感が楽しめますね。

 

極楽街

[note title=”基本情報”]
  • 作者:佐乃夕斗
  • 2022年発表
  • 連載中
  • このマンガがすごい2024オトコ30位
  • 舞台化・アニメ化
[/note]

極楽街は、中華街をほうふつとさせる世界を舞台にしたアングラアクション漫画。

人や動物の死体から作り出される「禍」。

この専門の殺し屋である主人公たちが活躍する作品です。

ストーリーも面白いけど、なにより書き込みが素晴らしい。

白黒なのに色がついてるかのような背景やキャラクター。

派手とか大迫力とかいうより、動きがスムーズで、実際に描かれてるわけではないけど、コマとコマの間にある動きが頭に浮かぶアクション。

などなど、漫画なんだけど、頭の中で動画として再生されることの多い作品です。

そういったことは面白いアクション漫画を読んでいるとよく起こるので、アクション漫画としてかなり楽しめる作品になっていると思いますよ!

 

おすすめ青年/大人漫画

BLUE GIANT

[note title=”基本情報”]
  • 作者:石塚真一
  • 2013年発表
  • 続編連載中
  • 小学館漫画賞2016など
  • 映画化
[/note]

BLUE GIANTは、世界一のジャズプレイヤーを目指す主人公が、東京、そして世界へと羽ばたいていくジャズ漫画。

音楽漫画の最高峰といっても過言ではない、自然と身体が熱くなってくる漫画です。

主人公はクールなところもありますが、ものすごい熱量をもって音楽に取り組んでおり、読んでいるとその熱量が演奏シーンを通して読者にぶつかってくるんです。

音のない漫画を読んでいるにもかかわらず、まるで間近でライブを聴いているかのような錯覚におちいるぐらい。

特に、4巻で初めて主人公の音楽と、他の演奏者の音楽が一体になったシーン。このときは、本当にやばかったです。

普段は絶対思わないのに、「音楽やりたい!」ってつい思ってしまうぐらい、心が揺さぶられました。

スポーツ系漫画以外では、こんな経験はじめてです!

これ以降も面白いエピソードが多くて、一気に読んでほしい漫画なんですが、とにかくまず4巻まで読んで、その熱量を体感してほしいですね。

※続編は活躍の舞台を世界に広げていきます。そこでは、ファーストシーズン終盤にみせてくれるクールさ・ドライさを内包したジャズへの熱さを、さらにパワーアップさせて描いてくれています。

 

さよなら絵梨

[note title=”基本情報”]
  • 作者:藤本タツキ
  • 2022年発表
  • 全1巻
  • このマンガがすごい2022オトコ2位など
  • メディア化なし
[/note]

さよなら絵梨は、映像と現実の境目に悩まされる漫画。

ジャンプコミックスだし、普通でいったら少年漫画として紹介した方がいいんですが、この漫画はぜひ大人にこそ読んで欲しいので、青年漫画として紹介します。

読んでいる最中も、読み終わった後も、とにかく感情がグチャグチャにされ、考えこまされた作品ですからね。

最初は「面白い設定の漫画だな~」と軽く考えていたんです…

でも、これはどこまでが創作の話で、どこまでが本当にあった話なのか。

登場するキャラたちの本性は、本当にどうなのか。

なにも疑わずにいると、何度も騙され、裏をかかれながら読み進めることになっちゃいましたよ。

映像と現実の区別をつけることができず、正解がわからない。

だから、描かれているものをどう評価したらいいのかわからず、感情がひっきりなしに上下させられることに。

全1巻の漫画な上、独特なコマワリの関係上、情報量はそんなに多いわけはないのですが、ものすごく濃いです。

何度も読みなおすこと必至の超名作だと思いますね。

 

トリリオンゲーム

[note title=”基本情報”]
  • 作者:稲垣理一郎、池上遼一
  • 2021年発表
  • 連載中
  • マンガ大賞2022第6位など
  • メディア化なし
[/note]

トリリオンゲームは、トリッキーかつ最高にテンポのいい成り上がり漫画。

「アイシールド21」&「Dr.STONE」の原作を担当した稲垣理一郎、「サンクチュアリ」の作画を担当した池上遼一。

この2人がつくりトリリオンゲームは、「成功を約束された漫画」として当初からSNSでも話題になっていました。

そして実際、最高に面白い!

トリリオンゲームのストーリー展開を簡単に言えば、

「次々にやってくる無理難問に対し、ハルが人を食ったようなトリッキーな解決策を思いつき、ガクがそれを実現して乗り切っていく。」

これが基本なので、ある意味王道(しかも、少年漫画的な王道)で、最終的にどうなるか予想がつくんです。

でも、稲垣先生が用意した「そのトリッキーな解決策」が、毎回想像をはるかに超えたものでシビれますし、そのタイミングも絶妙。

それを池上先生が読んでいて違和感のない、流れるようなストーリー描写をしてくれるので、テンポよく楽しんでいけます。

どうなるかわかっているのに、そこに至るまでの内容に興奮して読む手が止まらなくなっちゃうんですから、控えめに言っても最高ですよ。

その上、イケメン&陽キャ&ビジネスの嗅覚にすぐれたハルが、ピカイチな一芸はあるけどそれ以外ダメダメなガクをフラットな目で評価信頼し、大事にしているなど、出てくるキャラまで魅力的に描かれているんですから手に負えません。

20代後半以降の男性にかなりおすすめな漫画なので、その年代でまだ読んだことない人はぜひ。

 

友達100人できるかな

[note title=”基本情報”]
  • 作者:とよ田みのる
  • 2009年発表
  • 完結・全5巻
  • 受賞歴なし
  • メディア化なし
[/note]

友達100人できるかなは、ちょっと変わった方法で人類を宇宙人の魔の手から守る主人公を描いたSFコメディ。

「宇宙人による地球侵略」、「それを阻止するために時間を逆行する」など、本格的なSFバトル的な展開が行われそうな状況なのに、問題解決方法は、100人の子どもと友達になるというこの設定!

まず、この面白さにやられちゃいますね、友達100人できるかなを読み始めると。

藤子・F・不二雄や星新一のショートショート小説をほうふつとさせる面白さはあるけど、他に類を見ない設定ですからね。

でも、友達100人できるかなの本当にすごいところは、設定の面白さだけで終わらず、全5巻の中編作品にまとめ上げた作者の技量。

読んでいると自分の少年時代がよみがえり、思い出さずにいられないノスタルジックな雰囲気。

大人の目を通したからこそわかった、当時気づかなかった子どもたち悩みとその解決策。

ときおり現れる、謎を呼ぶSF展開。

そういった様々な要素や面白い展開を重ねていって、最後まで期待を裏切らない素晴らしい作品に仕上げてくれていますから。

知名度は比較的低い漫画ですが、設定の面白さだけに頼って出オチになったり、間延びしたりすることもない、隠れた名作であり最高に好きな漫画の1つです。

 

左ききのエレン

[note title=”基本情報”]
  • 作者:かっぴー
  • 2016年発表
  • 連載中 
  • 受賞歴なし
  • 実写ドラマ化・舞台化
[/note]

左ききのエレンは、「天才になれなかったすべての人へ贈る物語」というキャッチフレーズがピッタリすぎる漫画。

天才になれると信じて疑わなかった主人公は、次々にやってくる心を折るような試練に打ちのめされていく。

でも、何者かになることは絶対に諦められずもがき苦しみ、徐々に試練を克服していく。

その両方が描かれていて、自分に才能がないことに気づかされながらも、それでも戦うことをやめない姿が描かれた作品ですからね。

主人公の態度にイライラしながらも、それでも読むと自分も頑張っていこうと思えるんですよね。

一方で、天才側であるヒロインの苦悩も描かれているのも、この作品の面白いところです。

絵の才能はあるけど、普通の生活ができず、人の気持ちもわからず、自分はクズだと思い悩む。

同類を見つけたら、勝手に理想像を描き、それに反したら失望し、またそれについても思い悩む。

そんな他の作品では言及されないところまで言及していきますから。

後、以前は同じ高校・大学にいたが、東京とアメリカで別れて活動していて、連絡も取りあっていない主人公とヒロイン。

2人が再び出会った時、どうなっていくのかを楽しんでいけます。

 

おすすめバトル・アクション漫画

呪術廻戦

[note title=”基本情報”]
  • 作者:芥見下々
  • 2017年発表
  • 連載中
  • 全国書店員が選ぶおすすめコミック1位2019など
  • アニメ化
[/note]

呪術廻戦は、現代を舞台に人間と化け物(呪霊)の戦いを描いた人気少年漫画。

仲間を助けるために呪霊を身体に取り込んだことで、呪霊からも人間からも処分対象にされてしまった主人公でしたが、その姿勢と働きによって、徐々に仲間が増やし、そして呪霊たちと戦っていく姿を描かれています。

単なるバトル漫画と異なり、呪いが敵なこともあって、えげつなくシビアなストーリー展開を楽しむことができます。

そして、 そんなストーリー展開に合わせたキャラクターたちが、非常に魅力的。

一見冷めてるように見えて心に熱いものを秘めたキャラ、人々を救うことに悩みすぎて呪霊側に寝返ってしまったキャラ、主人公も含め過去に重大な秘密をもつキャラなどなど、個性的な面々が揃っています

唯一の欠点は序盤の内容が普通に面白い程度なことで 最高に面白くなってくるのは3巻以降のエピソードです

ですのでこれから始める方は、ぜひ5巻ぐらいまで一気読みがおすすめですよ

 

アンデッドアンラック

[note title=”基本情報”]
  • 作者:戸塚慶文
  • 2020年発表
  • 連載中
  • 第5回みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞第7位など
  • メディア化なし
[/note]

アンデッドアンラックはハイテンポなアクションコメディ漫画。

触った相手を不幸にしてしまう能力に長年苦悩し、自殺を決意した主人公・風子。彼女は、基本全裸になる、不死の能力をもったアンディと出会い、彼の強く生きる生きざまに感化され、その生き方を一変させます。アンディの願い(最高の死)を叶えるため、とある組織に入隊し世界の謎にさえ挑んでいくほどに。

最初は「設定は重めだけど、ギャグ&バトルって感じだし、まぁ子供向けの漫画かな?」なんて思っていましたが、アツい展開がハイテンポで繰り広げられる楽しさに引き込まれ、そして読み進めていくうちに構成の上手さに気づき、気が付いたらハマっていました。

触ったものを不幸にする能力を味方(アンディ)に使い、まわりを巻き込む強烈な事象を引き起こして、敵を倒す。こんな戦い方を思いついただけでも素晴らしいですし、その上それを戦略的に使っていくんですから、もう最高でした。

王道の少年漫画を新しい切り口で描いている作品なので、王道の少年漫画が好きな方は、きっと気に入ると思いますよ。

 

ファイアパンチ

[note title=”基本情報”]
  • 作者:藤本タツキ
  • 2016年発表
  • 完結・全8巻
  • このマンガがすごい2017オトコ3位など
  • メディア化なし
[/note]

ファイアパンチは、予想だにしない展開が続いていくダークファンタジー漫画。

吹雪が常に吹き荒れる世界において、再生能力を持つ少年が、妹を焼き殺した消えない炎の能力者に復讐を果たすため旅を続けるという作品。

主人公自身、妹の仇によって消えない炎で燃やされていますが、自身の再生能力が幸いし、焼かれていく端から回復し姿かたちを保っています。

常に焼かれ続ける苦痛の中にいるので、それが本当に幸せかは別ですが。

吹雪が吹き荒れはじめてから長くて、まともな思考じゃ生きていけない世界なので。

メインキャラだけでなく、普通のキャラもみんな道徳観念なんか消し飛んでいるんですが。

なのに、キャラたちの言動がやけにリアルで、作品全体が非常に特殊な雰囲気をしています。

バトル漫画のような始まりをし、ちょくちょくバトル要素をはさんできますが。

青年たちの葛藤や救いといった部分に脚光をあびせてくるあたり。

作者がどんな思考回路をしているのか、非常に気になる作品です。

最後はハッピーエンドなのか、バッドエンドなのか評価が分かれるところですが、個人的にはこれはこれでハッピーエンドだと思いたいですね

 

鬼滅の刃

[note title=”基本情報”]
  • 作者:吾峠呼世晴
  • 2016年発表
  • 完結・全23巻    
  • このマンガがすごい2018・2020など
  • 舞台化・アニメ化
[/note]

鬼滅の刃は、大正時代を舞台にした、鬼に大事なものを奪われた者たちと、人を食い物にする鬼との戦いを描いたバトル漫画。

毎回ギリギリまで追いつめられるバトルは、歴代ジャンプ作品の中でも非常にレベルが高く、これだけでも相当評価をすることができます。

でも、「鬼滅の刃」の一番の評価ポイントはそこではありません。バトル漫画らしくない、濃厚なストーリーにこそ、この漫画の本質があります。

妹を除いた家族全員を殺された上、生き残った妹も鬼にされた主人公をはじめ。

助けた子供の一人が裏切ったため、鬼にほとんどの子供を殺され、生き残った子供に犯人だと認識されてしまった男性。

兄妹2人だけで飢え・寒さに耐えながら生きてきたのに、人間によって殺された妹を助けるために鬼になった敵などなど。

とにかく悲しく重い人生を送っているキャラクターたちが、立場の違いこそあれ自分の存在意義のために、生き・戦っている姿を作者は描いていますからね。

それこそ、復讐のため、守るもののためなら自分の命をかえりみないキャラクターがいるぐらい。

バトルもストーリーも隙が無い、近年の少年漫画の中で群を抜けた存在ですね。

 

進撃の巨人

[note title=”基本情報”]
  • 作者:諌山創
  • 2009年発表
  • 完結・全34巻
  • このマンガがすごい2011オトコ1位など
  • 実写映画化・アニメ化
[/note]

進撃の巨人は、圧倒的スケール・圧倒的世界観を楽しむ超一流のバトル漫画。

人類をエサにする巨人に支配された世界で、巨人たちを駆逐しようとする人類の精鋭たちを描いた進撃の巨人。

メディアの過剰な取り上げ方のせいで、「正当な評価が得られなくなるんじゃないか」なんて心配を一時期していましたけど、ものともしませんでした。

間違いなく21世紀の傑作の1つであり、ライバルはドラゴンボールやスラムダンクといった漫画史に残る傑作たちだけ、そんな作品になってくれました。

全く予想通りに行かなくて、読めない展開ばかりで素晴らしい。

巨人との戦いで明らかになる真実、その後に訪れる政治的な問題に、外の世界を含んだ歴史的な問題など、最後まで読まないと全体像がつかめないぐらいスケールが大きいので、読んでる途中だと次にどうなっていくのか全く分からないんです。

また、絶望ばかりの世界で、くもの糸みたいなほっそい希望の上でバランスを取っているような緊張感もたまりません。

強くなっても無敵になったりするわけではないし、敵はドンドン壮大になっていくので、勝ち筋はここしかないという展開が続いていきますからね。

日本だけでなく、バトル作品の本場であるアメリカでも大ヒットする(アニメに至っては同時期に放映されたマーベル作品などを押さえて全テレビ番組で最も人気のある作品に選ばれていました)のもうなずけますよ。

 

おすすめ少年漫画

あかね噺

[note title=”基本情報”]
  • 作者:末永祐樹、馬上鷹将軍
  • 2022年発表
  • 連載中
  • このマンガがすごい2022オトコ4位など
  • メディア化なし
[/note]

あかね噺は、目的のため噺家になった少女が、落語によりハマりこんでいく姿を描いた落語漫画。

大好きな父親の「真打になる」という夢を目の前で潰された少女・あかねが、父の噺が素晴らしかったことを証明すること、そして夢を潰した人物に何故そんなことをしたのかか聞くことを目指し、噺家になり上り詰めていく作品です。

料理の仕方を間違えると重くなりかねない題材。

にもかかわらず、全体的に軽やかで明るい雰囲気で楽しんでいけるのが本作の特徴の1つですね。

人々との交流。次々に出される難問。ライバルとのバトル。そういったものを通し成長していく少年漫画王道なストーリー展開で話が進んでいくので、肩を張らずに読んでいけまするんです。

おかげで、「ストーリーを楽しみながら気軽に落語について知れる」という落語漫画ならではの面白さを、本作もばっちり楽しめます!

ストーリーの合間合間に落語の話が入ってくるのに、読む手が止まりませんから。

後、序盤に主人公が学んでいく内容が、落語だけでなく、いろんな分野に応用できるマーケティング(行動経済学)的なものだったのも、興味深かったですね。

 

テンマクキネマ

[note title=”基本情報”]
  • 作者:附田祐斗佐伯俊
  • 2023年発表
  • 完結・全3巻
  • なし
  • なし
[/note]

テンマクキネマは、名作脚本家の幽霊に取りつかれた中学生男子と、その仲間たちによる青春映画漫画。

自分の夢との向き合い方に悩む主人公と、親との向き合い方に悩むヒロインが、映画製作を通して成長していく姿を中心に描いた作品です。

全3巻の作品だけにメインストーリー以外の描写は少なめですが、その分はじめから終わりまでの流れがすっきり。

それに、主人公・ヒロインはもちろん、彼らを支える友人たちのキャラクターの良さも加わって、非常に爽やかな読後感がえられる作品になっていますね。

この爽やかな読後感は、本当の自我に目覚め始める中学生が主要メンバーだからこそ出たように思うので、映画を作るのが大人でも、高校生でもなく、中学生にしたのは大ヒットだったと思います。

「これぞ短編漫画!」と言える、短編漫画らしい短編漫画なので、サクッと読みたい人にはかなりおすすめです。

 

約束のネバーランド

[note title=”基本情報”]
  • 作者:白井カイウ
  • 2016年発表
  • 完結・全20巻
  • このマンガがすごい2018オトコ1位など
  • 実写映画化・アニメ化
[/note]

約束のネバーランドは、アクションとミステリーが融合したような少年漫画。

孤児院で生活している少年少女たちが、やさしいママの下で幸せに生活していると思っていたら、実は化け物(鬼)の高級な餌として飼育されていただけだったということがわかり、監視役の目をかいくぐって脱出をもくろんでいく。

そういったところから始まっていくサバイバルアクション作品です。

高級な餌となるべく、英才教育を受けていた子どもたちは頭のキレが素晴らしく、元エサ候補として育てられたママなどとの、頭脳戦を随所で楽しんでいけます。

また、当初は甘い考えを持っていたのに、現実に打ちのめされ、でも一番大事な目的(=皆で生き残る)だけは守りきろうと、それ以外を切り捨てる。そして、そこから、さらに変化していく。そんな主人公の成長の描き方もすばらしいんですよ。

ただでさえ目的を達成するのは絶望的なのに、何かに成功してもさらなら絶望が次々にやってくる状況で、変わるべきところと変えてはいけないところを明確にし、それにもとづいて行動できるようになっていきますから。

3巻ぐらい読んだ段階で「この漫画が終わる頃には、2010年代を代表する漫画になっている漫画になっている気がする」と思っていましたが、まさにそうなった名作ですよ。

 

未来日記

[note title=”基本情報”]
  • 作者:えすのサカエ
  • 2006年発表
  • 完結・本編全12巻
  • 講談社漫画賞少年部門ノミネート2008など
  • アニメ化・テレビドラマ化
[/note]

未来日記は、ヤンデレ彼女との恋愛 × サバイバルゲームな世界で成長する少年少女の物語。

能力が付与された携帯をあたえられた主人公たちが、神になる権利をかけて戦うバトルロワイヤル漫画にして、ヒロインがどこに出しても恥ずかしくないレベルのヤンデレというのが、特徴な漫画です。

設定が一級品で勢いもあり、こういうバトルロワイヤル系のまんがの中では、非常に良い出来。

最後に行くにつれて、主人公以外の他のものには全く興味がなく、敵にガチで容赦がないヒロインの人間らしい側面が見ることができるようになるし。

また、ヒロインに守られてばかりだった主人公が、ヒロインのためにがんばっていく姿をみることができるようになりますしね。

しかし、「ヤンデレ怖い」から、まさか「ユノかわいい」になろうとは、読み始めたころには思いもよりませんでしたよ。

 

BEASTARS

[note title=”基本情報”]
  • 作者:板垣巴留
  • 2016年発表
  • 完結・全22巻
  • 講談社漫画賞少年部門2018など
  • アニメ化
[/note]

BEASTARSは、肉食獣と草食獣が共存する世界を舞台に若者たちの心の動きを描く怪作。

擬人化した草食動物と肉食動物が平和に暮らしていた学園である事件をきっかけに、他の肉食動物たち同様、肉食動物としてのの本能に目覚めてしまった主人公。

彼はそれを恥に思い葛藤し、さらに草食動物である女性を好きになったことで、その葛藤を深めていく。

そんなストーリーの青春漫画です。

青春時代の青少年の心の揺れ動きに、本能や種族の差という要素をミックスさせ、さらに大きく揺れ動かしてみたといった感じの、おおよそ普通の方では思いつかないようなことを、ささっとやってくれた作者はすごいです。

どういう終わり方をするのか全く読めませんし、かなりパワーにあふれた作品なので、ヒューマンドラマ系という一気読みにはあまり向かない漫画なのに、気が付いたら一気に読んでしまいますよ。

 

おすすめSF/ファンタジー漫画

プラネテス

[note title=”基本情報”]
  • 作者:幸村誠
  • 1999年発表
  • 完結・全4巻
  • 星雲賞コミック部門2002など
  • アニメ化
[/note]

プラテネスは、宇宙での生活が当たり前になったために生まれる日常・葛藤・喜びを描いた漫画。

5巻以内で完結する漫画NO.1候補に絶対入る、宇宙漫画。

宇宙ゴミ(デブリ)を回収する仕事に就く青年が主人公。

宇宙が舞台なのに、キラキラした感じがなくて。

むしろやたら人間臭さや泥臭さに見ているため、SF漫画とは言いたくないですねー。

たまたま宇宙にはいるだけで、現代にも通じるような人々の悩みや、理想から離れてしまった現実への葛藤。

そういったことを丁寧に描いている、ヒューマンドラマという側面が強すぎますし。

そんな内容なので、読んでいると、自分の現在や将来なんかを考えさせられたりするんですよ。

とりあえず、一家に一セットは置いておきたい漫画です

 

百万畳ラビリンス

[note title=”基本情報”]
  • 作者:たかみち
  • 2013年発表
  • 完結・全2巻    
  • マンガ大賞5位2017など
  • メディア化なし
[/note]

百万畳は、無駄をはぶき、短くまとめきった脱出系SFミステリー。

作者のたかみちさんって海のイメージが強かったので、異世界みたいなSF世界に舞台にしたこと。

また、恐怖を利用してせずに脱出系作品を描き切ったことに驚きました。

個人的に、主人公の礼香の性格にイライラしないか。

それが面白く感じるかどうかの分かれ目になるんじゃないかと思ってます。

もし、イライラしなかったなら、引き込まれる面白い作品です。

特に、後半になるにつれて。

 

天国大魔境

[note title=”基本情報”]
  • 作者:石黒正数
  • 2018年発表
  • 連載中
  • このマンガがすごい2019オトコ1位など
  • アニメ化
[/note]

天国大魔境は、SF × ミステリー × バトルをつめこんだスケールの大きな漫画。

研究者たちにより情報が統制され、知っているべきことを全然知らない無垢な子どもたちだけが過ごすコロニーの謎。

コロニーの外に現れる、人を襲ってくる化け物たちの正体。

そして、化け物に対抗できる力を持つ、コロニーにいる少年(トキオ)と同じ顔を持つ(マル)は何の者なのか。

時間が過ぎていくごとに謎が増えていき、そして徐々に全貌が明らかになっていく力作です。

また、そんな面白いストーリー展開を、石黒正数の世界観で描き上げていくのが本当に最高。

石黒正数は、コミカルな展開からの重いオチ、重い展開からのコミカルな演出と、読者を飽きさせないリズムで漫画を描写していくのが天才的に上手い漫画家です。

それが天国大魔境でもいかんなく発揮されていて、気がついたら読む手がとまらなくなってしまいましたよ。

ダークなネタもあるので人を選ぶ作品ではありますが、あう人にドはまりするの間違いなしなので、気になる方はまずは1巻だけでも読んでみてください。

 

レベルE

[note title=”基本情報”]
  • 作者:冨樫義博
  • 1995年発表
  • 完結・全2巻  
  • 受賞歴なし
  • アニメ化
[/note]

レベルEは、「幽遊白書」「HUNTER×HUNTER」の冨樫義博が描く、コメディとシリアスが行き交うSF作品。

最強の内容の濃さ。「幽遊白書」も今思うとあの巻数からは考えられないぐらい濃いんですが、それを超えてさらに濃い。

SF系のB級映画を煮詰めて、ギャグテイストにしたような話ばかりで、ショートショート好きには、たまりません。

話の設定もいいですしね。

ただ、これが最高の漫画といわれたら疑問符がつきますし、これが好き=センスがいいというのも違うと思うんです。

やっぱり、好き嫌いがはっきりと分かれて、好きな人がズブズブと泥のようにハマっていく、そんな漫画じゃないかと。

でも、面白いのは間違いないので、絵が苦手な方も一度は試してみるといいんじゃないでしょうか。

 

AIの遺電子

[note title=”基本情報”]
  • 作者:山田胡瓜
  • 2015年発表
  • 完結・全8巻
  • 文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞2017など
  • メディア化なし
[/note]

AIの遺電子は、感情をもってしまったAIと、それに寄り添うものたちを描いたSFヒューマンドラマ。

ヒューマノイドという感情をもったアンドロイドが、一般的に受け入れられ、家族を持ったり、人間と恋に落ちたりする世界。

その世界で、ヒューマノイド専門の裏医者業務を行っている主人公が、様々なヒューマノイド同士の問題、人間とヒューマノイドの問題にかかわっていく短編集。

アンドロイドが愛されなかったり、アンドロイドが人間の立場を奪おうとするという作品は多いですが、ヒューマノイドが人間と同じようにすることが前提の話ってなかなかないのが斬新でした。

また、あるヒューマノイドを助けるには、記憶を消し、新たにインプットすることが必須だけど、それをすることで引き起こされた哀しさを描いた第1話が心にきたので、すぐに虜になっちゃいましたよ。

 

おすすめサスペンス・ミステリー漫画

クジャクのダンス、誰が見た?

[note title=”基本情報”]

作者:浅見理都
2022年発表
連載中 
このマンガがすごい2024オンナ4位
メディア化なし

[/note]

クジャクのダンス、誰が見た?は、女性漫画らしいミステリー漫画

警察官である父が殺害された主人公(小麦)。

犯人はすぐに逮捕されるのだが、生前に父が書いた手紙によって逮捕された人物は犯人ではないと否定されてしまう。

その上、逮捕された犯人の弁護までお願いされてしまうことに。

そんなところから始まる作品です。

とにかく先が読めない!

なんとなくこうかな?と思ってもすぐさまそれが否定されていきます。

信じていいと思っていた人物は、速攻で信頼できないということがわかるし。

それどころか、そもそも主人公と父親が、本当に親子だったのかという、前提も前提なところからひっくり返されかねない。

読んでいると、今進んでいる道が真相に向かっているのか、それとも間違った道をいっているのか、心配になってきます。

ミステリー漫画としての完成度はかなり高い作品だと思いましたね。

後、「さすが女性向け雑誌掲載のミステリー漫画だな」と思えるシーンが多いのも、本作の大きな特徴になっています。

思い悩む主人公の心理描写は繊細だし、サイドストーリー的なところまでドロドロ、謎解きだけじゃなくそういった人間の部分への描写にも力を入れているのが伝わってきますから。

おかげで、男性向け雑誌に連載されている同ジャンルの作品とは、また違った魅力のある作品になっています。

 

推しの子

[note title=”基本情報”]
  • 作者:赤坂アカ×横槍メンゴ
  • 2020年発表
  • 連載中
  • このマンガがすごい2022!オトコ編第7位など
  • アニメ化
[/note]

推しの子は、 芸能界を舞台に描かれる斬新なサスペンス漫画。

とにかく展開が裏切られる漫画です。

「推しの子」というタイトルから、アイドルとの恋愛ものを想像しちゃうと思いませんか?読み始めると、実際にそういう流れになるりかけるんです。

でも、そこからいきなり殺害され、そのアイドルの子供に転生。

「あ、推しの子ってそういう意味?」と納得し、「じゃあ、日常系なのか」と思ったら、すぐに今度はアイドルが殺害。

その原因となっているのが実の父親だと睨み、父親に復讐するための行動を起こすとというサスペンス展開。

からの芸能界への挑戦もからんでくる…

こんな感じでとにかくスピーディーに展開が変化していきます。

普通これぐらい盛り込むと、内容がしっちゃかめっちゃかになってよくわからなくなるのが常ですが、この漫画のすさまじいのは、ちゃんと面白く整備されているところ。

設定が複雑な分、プロローグ部分に1巻丸ごと使って丁寧に方向性を示してくれているので、新しい展開がはじまっても迷わずに読めるんですよね。

ストーリーがしっかりしているけど読みやすい漫画をお探しの方には、相当おすすめの漫画です。

 

それでも町は廻っている

[note title=”基本情報”]
  • 作者:石黒正数
  • 2005年発表
  • 完結・全16巻
  • 文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞2013など
  • アニメ化
[/note]

それでも町は廻ってるは、メイド喫茶を中心に繰り広げられる、ミステリーやSF、そして日常系をとりいれた1話完結のショートショートスタイルの漫画。

いたるところにどんでん返しの仕掛けが施されているのが、本作の特徴。

1話の中で思いもよらない展開が待っていたり、関係しているエピソードだと思ったら関係なかったりと、読者の予想をいい意味で裏切ってくれるんですよ。

なので、読後感が非常に爽快で、思い出しては何度も何度も読んでしまう魅力を持った作品です。

こういったタイプのショートショート作品はブラックユーモアが強すぎて、読後感が悪いものも少なくないので、とても貴重な作品です。

また、「それでも町は廻っている 」で外せないのが、魅力的なキャラクター。

外面的な美男美女は少ないですが、どのキャラクターも内面が素晴らしいんです。

強がっているけど寂しがり屋の先輩を気遣う主人公歩鳥。そんな歩鳥の将来を心配するばあちゃんや担任教師。普段は腹黒い行動も見せるけど根はやさしい友人たちなどなど。

こういったキャラクターたちがふとした瞬間に見せる優しさも、読後感を上げている要素になっていますね。

唯一の欠点らしい欠点は、1巻が他の巻に比べて多少弱いので、人によっては2巻以降まで読まないと本当の面白さに気づきにくいところでしょうか。

 

累-かさね-

[note title=”基本情報”]
  • 作者:松浦だるま
  • 2013年発表
  • 完結・全14巻
  • マンガ大賞2015第10位など
  • 実写映画化
[/note]

絶世の美女で女優だった母親をもったにもかかわらず、醜い顔で生まれ虐げられてきた主人公。

しかし、塗った状態でキスすると、その相手の顔と自分の顔を交換できる口紅を手に入れ、母と同じ女優の道を歩んでいく。

そんなストーリーの作品です。

演劇にまつわるドロドロとした人間関係と、母親が何者だったのかを調べる2つが混ざり合っていて、面白さがとぎれずとにかくページが進んでいきます。

1,2巻も面白かったですが、3巻からが本番。

主人公がある女優に代わって役を演じ、名声をあげていくことで、その女優が自分のアイデンティティを喪失し、止めようとする主人公の目の前で、飛び降りをしてしまう。

そのあたりから、ドロドロ感が本格的になっていくので、予想外の展開とドロドロした人間関係を楽しみたい方にピッタリの作品です!

 

七つ屋 志のぶの宝石匣

[note title=”基本情報”]
  • 作者:二ノ宮知子
  • 2013年発表
  • 連載中
  • 受賞歴なし
  • メディア化なし
[/note]

『のだめカンタービレ』の作者らしいマニアックなテーマを扱った名作。

のだめがクラシックだったのに対して、今回扱うテーマは宝石とミステリー。

宝石に込められた感情を感じることのできる質屋の娘と、その許嫁で、かつある宝石に関しての裏で動いている青年とがW主人公な漫画です。

まず感動するのは、新しい世界にとびこんでその世界を深堀していく作者の取材力。

歴代の作品たち同様、今回もそれは健在で、読んでいくだけでこれまで全く知らなかった宝石や質屋の世界にひきずり込まれていきました。

また、ストーリーが進むにつれ、問題となるある宝石に関する、様々な伏線が回収され、思いもよらなかった大きな事件にたどりついていく。

そんなミステリー部分も素晴らしく、新刊が出るたびにあっという間に読み終えてしまいます。

『のだめ』に比べると、扱っているジャンルがよりニッチなものになり、スケールは少し小さくなりましたが、その分、短い巻数でぎゅっとまとまった作品になっていますね。

 

おすすめ泣ける/ヒューマンドラマ漫画

星守る犬

[note title=”基本情報”]
  • 作者:村上たかし
  • 2008年発表
  • 完結・全2巻    
  • このマンガがすごい2010オトコ4位など
  • 実写映画化
[/note]

昔から読んでいた村上たかしさんのヒット作。

動物系の作品では、これ以上に泣いた作品はないですね。

病気になり、失業し、離婚したお父さんと、柴犬が車で旅を続ける話ですが、最後が本当に救いがなくて、思い出すだけで、胸が絞めつけられます。

柴犬のかわいさや健気さなんかが、すごくエンディングを引き立てるんです。

多分、犬が好きな人ほど、辛いはず。

多くの人に知ってもらいたい作品ですが、涙もろい犬好きな方がご注意を。

うちの妻は大号泣して、次の日はれた目で会社に行きました。

当然の行動かもしれませんが、犬目線で読んでいたので最後が辛すぎる・・・

 

じゅういちぶんのいち

[note title=”基本情報”]
  • 作者:中村尚儁
  • 2010年発表
  • 完結・全9巻
  • 受賞歴なし
  • 実写映画化
[/note]

一見するとサッカーまんがですが、その実は、サッカーにかかわった人の人間模様を描く漫画です。

多分サッカーをテニスやバスケなどの他のスポーツに入れ替えてもなりたつでしょう。

なので、本格的なサッカーまんがを期待すると、肩透かしをくらうかも(終盤以外)。

でも、スポーツの魅力って試合だけじゃないんですよね。

スポーツの試合以外の魅力にも触れてみたいときには、うってつけです。

ただ、最後はキレイな〆だと思いますが、あの献身的な奥さんもいたことを思うと、ちょっと微妙な気分になりました。

 

死役所

[note title=”基本情報”]
  • 作者:あずみきし
  • 2014年発表
  • 連載中
  • 受賞歴なし
  • 実写ドラマ化
[/note]

死役所は、死んで魂となった者が自分の死につながった事件や事実に向き合うヒューマンドラマ漫画。

生前は見えていなかったことが見えることで、時に救済され、時に後悔し、そして場合によっては因果応報を受ける魂たちの姿が、短いエピソードで1巻にいくつも描かれています。

ドラマにもなった人気作ではありますが、題材が題材だけに重めで、心にくるエピソードも多いので注意は必要。でも、同時に、読んでいていろいろと考えさせてくれる作品です。

「地獄少女」や「テガミバチ」など、このジャンルの漫画は名作が多い傾向にありますが、死役所も間違いなくその1つですね。

 

深夜食堂

[note title=”基本情報”]
  • 作者:阿部夜郎
  • 2006年発表
  • 連載中 
  • 小学館漫画賞一般向け部門2009など
  • 実写ドラマ化
[/note]

10ページほどなのに、しっかり人間模様を描いてくる深夜食堂。

最近のグルメ漫画とは違い、ちょっと昔のグルメ漫画や小説の匂いがします。

お腹がいっぱいになることの幸せや、今は遠くになった思い出の味といったものを呼び起こすツールとして、食べ物を利用し、あくまで主題は人間模様の描写をしている感じですね。

昔はこういう作品結構あったんですが。

おいしそうに食べる姿を見せて食欲を喚起する最近のグルメ漫画とは、毛色が違うわけです。

ドラマにもなって有名になっていますが、最近のグルメ漫画にちょっと食傷気味だなと思っている方は、読んでみるといいかもしれませんよ。

 

最終兵器彼女

[note title=”基本情報”]
  • 作者:高橋しん
  • 2000年発表
  • 完結・全7巻    
  • 受賞歴なし
  • アニメ化
[/note]

鬱まんがの中でもかなり上位の存在。

せっかくできた彼女が兵器にされてしまった彼氏が主人公の漫画なんですが、彼女の性格が徐々に歪んでいく姿と主人公の動揺、それらを主人公に感情移入しながら読むと、胸が苦しくなってもう。

主人公は普通の男の子だし、女の子もかわいらしい女の子だけに、辛くて辛くて・・・

そういった内容なのに、ちゃんとラブコメになっているんですから、作者の力をスゴイですよ。

未来のない中でも、せいいっぱいお互いを思い合う姿は美しくて、まぁ、そうであるからこそ、絶望感は増すんですが。

 

おすすめ少女/女性向け漫画

地図にない場所

[note title=”基本情報”]
  • 作者:安藤ゆき
  • 2022年発表
  • 連載中
  • 受賞歴なし
  • メディア化なし
[/note]

地図にない場所は、中学生男子とアラサー女性による心の交流を描いた漫画。

特別大きな失敗をしたわけでも、特別誰かに攻撃されているわけでもないが、何か息苦しい中で生きている中学生の悠人。

母のために続けていた職(バレリーナ)を失い、その母まで失ってしまい、アラサーになって初めて自分のために生きるようになった琥珀。

そんな2人が、都市伝説となっている地図に載っていない「イズコ(何処)」を探しつつ、仲を深めていく作品です。

自分よりも終わっているやつが見たいという、なかなかインパクトのある攻撃的な想いが目をひいて読み始めた作品でしたが、作品全体の雰囲気は真逆。

読んでて心が穏やかになるというか。

途中にざわつく出来事なんかがあっても、その後の悠人と琥珀の会話を読んでいると、次第に心の波が治ってくるような気分になれる。

カフェでお茶とかしながら読みたくなる作品です。

最初期待したものとは違いましたが、「読んで良かったなぁ」と思える作品でした。

ただ、クセが全くないかというとそうではなく、やはり中学生男子とアラサー女子の組み合わせという要素は随所にきいてきます。

これまで普通の生活を切り捨てて生きていた琥珀は、かなり浮世離れした内面を持っており、小学生ぐらいのような感性だと感じることが多いこともあって、いいコンビになっているので、基本的には穏やかさに影響はありません。

でも、ふとした時にやっぱり年齢差が顔を出してきて、いつその関係が壊れてしまうかわからない不安感が顔を出してくるので、これがいいアクセントになっているんですよ。

 

春の呪い

[note title=”基本情報”]
  • 作者:小西明日翔
  • 2016年発表
  • 全2巻
  • このマンガがすご2017オンナ2位など
  • 実写ドラマ化
[/note]

春の呪いは、恋愛とともに自立していく男女を描いた大人向けの漫画。

そして、ドロッドロの漫画なのですが、同時に意外な漫画でもあります。

主人公と死んだ妹の婚約者が恋愛におちていくというストーリーなので、恋愛的なドロドロ感がメインかと思っていたのですが、それは抑えめ。

むしろそれよりも、家族に支配された主人公と婚約者の2人が、恋愛を通して支配から脱却していくといった方面のドロドロの方が強かったですから。

(妹の生前の心境を描いたシーンをどのように捉えるかによって、評価は別れるかもしれませんが)

また、全体的に淡々としているのに、読者の胃を的確に攻撃してくる描写は見事というしかありません。

2巻ですっぱり幕を下ろした判断も、そう。

素材的にもっと肉付けすることもできたでしょうけど、そうしないことで読後感が非常にスッキリしたように思いますから。

100%ハッピーな終わり方ではありませんが、それでも2人が成長したのを感じられる一風変わった成長物語です。

 

かくかくしかじか

[note title=”基本情報”]
  • 作者:東村アキコ
  • 2010年発表
  • 完結・全5巻
  • マンガ大賞2015など
  • メディア化なし
[/note]

東村アキコさんの漫画で一番好きな漫画。

自伝?エッセイ?分類は微妙ですが、東村アキコさんが、美大受験のための塾に通い始めたころから、漫画家として生きていけるようになるまでを描いた作品です。

人生の中のどこかを切り取って描いた、同様の作品はこれまでもありましたが、ここまで長いスパンを描いた作品って少なくて、非常に興味深かったですね。

また、現在東村アキコさんが多筆な原因もわかりましたしね。

なにかと騒がせるエピソードもある東村アキコさんですが、「かくかくしかじか」を読むと、結構イメージが変わってきます。

(ある意味、弟の森繁拓真さんの「いいなりゴハン」よんでもイメージは変わりますが^^)

特に、最終巻を読むとね。

 

しゃにむにGO

[note title=”基本情報”]
  • 作者:羅川真里茂
  • 1998年発表
  • 完結・全32巻    
  • 受賞歴なし
  • メディア化なし
[/note]

フィジカルエリートな主人公が、テニス部の先輩に恋しテニスをはじめ、そして、瞬く間にライバルとともに頂点に駆け上っていく、「赤ちゃんとぼく」の作者が描くテニス漫画。

こう言うと主人公は、努力せずに強くなった、鼻につくようなキャラみたいですが、本格的にブレイクするまで3年近くかかっていますし。

また、プレイスタイルも、体力と強メンタルでもって、とにかく走り回り技術の差を埋めていくプレイスタイルをもった、非常に爽快な気分にさせてくれるキャラなんですよ。

一方、そのライバルは、才能もあって努力もしてきたがメンタルが弱いという存在。

「テニスはメンタルのスポーツ」と言われるぐらいメンタルが大事なのに、メンタルのせいでいざという時に力を発揮できないという対比が非常に面白い。

少年漫画的な成長物語と、苦しんで苦しんで、それでもテニスを捨てられない繊細な心理描写。

その両方を読むことができますからね。

 

透明なゆりかご

[note title=”基本情報”]
  • 作者:沖田×華
  • 2014年発表
  • 完結・全9巻
  • 講談社漫画賞少女部門2018など
  • 実写ドラマ化
[/note]

看護学生だった作者が、高校時代に産婦人科にアルバイトしにいって、リアルを目の当たりにしたことを描いたエッセイ漫画。

妊娠出産がかかわってくる有名な漫画といえば「コウノドリ」もありますが、個人的に、心をグサグサと刺してくるのは、透明なゆりかご。

第1話からきっついシーンがありますからね。

それを淡々と行っている作者の姿を思い出しただけで、ちょっと泣きそう・・・

「げんこつやまのたぬきさん」歌いながらとか卑怯でしょ・・・

なので、泣き系の漫画を読みたい人には、かなりおすすめ。

あと、結婚前、妊娠・出産前の男性に読んで欲しい。

どれだけ出産がすごいことなのかわかるから。

 

おすすめ恋愛/ラブコメディー漫画

スーパーの裏でヤニに吸うふたり

[note title=”基本情報”]
  • 作者:地主
  • 2022年発表
  • 連載中 
  • このマンガがすごい2023オトコ7位など
  • メディア化なし
[/note]

スーパーの裏でヤニに吸うふたりは、歳の差のある男女がみせる、じれったくもニマニマさせてくれる大人のラブコメ漫画です。

メインキャラは、方や疲れ果てているし、方や自分をさらけだせない人物。しかも、主人公とヒロインをつなぐのは、タバコとスーパー。

本作は、なかなか普通のラブコメにはないシブい設定の漫画ではあります。

でも、ちょっと小悪魔なヒロインと、それにタジタジする主人公、終始カワイイ2人の間に流れている雰囲気は、間違いなくラブコメのそれです。

お互いの勘違い(気づかなさ)や、距離をつめていく速度にじれったく思うこともありますが、そのじれったいのがまた2人にあっていて良い…

主人公の包み込むような優しさもあいまって、優しい気持ちで読める良ラブコメな1作です。

 

喰う寝るふたり、住むふたり

[note title=”基本情報”]
  • 作者:日暮キノコ
  • 2012年発表
  • 完結・全5巻
  • 受賞歴なし
  • テレビドラマ化
[/note]

様々なシチュエーションを男性、女性の両方の目線で描くという斬新な手法の漫画。

1つのシチュエーションを男性回と女性回の2つの回ばらばらに描かれてるんですが。

同性を8年もしてるのに、甘い夢見がちなことばかり考えてる男性目線の後に。

現実的な視点で見ている女性目線で描かれたものを読むと、そら恐ろしくなりますよ^^

男性と女性では、こんなに考えてることが違うのかと確認させられるので。

彼女や奥さんの扱いに困っている人は、是非一読あれ。

ちなみに、女性がこの本を読むと「そうそう!そうなんだよ!」と共感しまくりらしいです^^

なので、彼氏や夫に不満を持っている女性にもおすすめのようです。

 

おいピータン!!

[note title=”基本情報”]
  • 作者:伊藤理佐
  • 1998年発表
  • 続編連載中
  • 講談社漫画賞少女部門受賞など
  • メディア化なし
[/note]

大人の男女がすごす日常生活のワンシーンを、作者独自の視点からきりとって、くすっとした笑いに変えてくれる1話完結のオムニバス漫画。

普通の人とは一線を画する、思いもよらないところに目をつけ、それをまとめあげるのが天才的に上手いんですよ、この作者は。

例えば、フランス語には男言葉と女言葉があると知った主人公とその彼女が、適当にその辺にあるものをオスかメスか決めていく(例.オスパスタ=ナポリタンとか)。

それだけの話をちゃんと1つの話としてまとめ上げてますからね。

作者が産休に入って復帰してからは、ちょっと目をつけるポイントが変わったように思いますが、そういう変化も含めて面白い作品です。

 

喜喜

[note title=”基本情報”]
  • 作者:宇仁田ゆみ
  • 2003年発表
  • 完結・全1巻
  • 受賞歴なし
  • メディア化なし
[/note]

宇仁田ゆみさんの初期の短編漫画集。

最近は「うさぎドロップ」などのほんわかした作品が多くて、いまだとまどっていますが。

もともと宇仁田ゆみさんは、かわいいけどやっかいな女の子が出てくる作品をよく書いていました。

普通のラブコメには絶対出てこないような、だけど魅力的な女の子がでてくる。

これは、そういう作風の代表作の1つの短編集です。

宇仁田ゆみさんは、長編と短編ではちょっと印象が違っているんですが、私は、こういった短編集が好きなんですよねー。

 

おすすめ学園・青春漫画

疑似ハーレム

[note title=”基本情報”]
  • 作者:斎藤ゆう
  • 2019年発表
  • 完結・全6巻 
  • 受賞歴なし
  • メディア化なし
[/note]

「演技ができる美少女に1人何役もやらせたら最強じゃね?」

本当にこんなことを思ったのかはわかりませんが、疑似ハーレムは、ヒロインが一人なのにハーレムを達成させるという発想力がとんでもない漫画です。

ハーレムにあこがれる大好きな先輩のため、後輩の女の子が演技でハーレム気分を味あわせてあげるという素晴らしい思い付きで。

演劇部を舞台に、ひたすら先2人がイチャイチャしてます。たまにちょっとした嫉妬や、くすっと笑えるネタを挟み込んだりしながら。

もうその姿が尊くて尊くて。「こんな恋愛したかった…」と強く、本当に強く思わせてくれますよ。

基本的に1話完結型の短い作品がたくさんあるタイプなので、休日にダラダラしながらのんびり読むのがおすすめ。

テンポよく進む2人の日常的なかけあいを楽しんでみてください。

 

正反対の君と僕

[note title=”基本情報”]
  • 作者:阿賀沢紅茶
  • 2022年発表
  • 連載中
  • このマンガがすごい2023オトコ9位など
  • メディア化なし
[/note]

正反対の君と僕は、主人公・ヒロインの両方がカワイすぎるラブコメ漫画。

明るく社交的で、好きな気持ちをはっきり出す。短絡的なように見えて、意外と真面目でよく考えている。そんなヒロイン。

物事をクールに判断し、自分のつくったルールに従って行動できる。やや頭でっかちなのがたまにキズだが、ヒロインに対する好きな気持ちは出すにがんばれる。そんな主人公。

勢いで彼氏彼女になったこの2人が、徐々に本当の距離をつめていき、成長しあう作品です。

そして本作の特徴は、主人公もヒロインもともにかわいいこと!

どちらも相手のために、心から考え行動してるのが伝わってくるし。

また、それぞれが自分の弱いところを、相手のために立ち向かおうとする。

主人公とヒロインのどちらかだけがかわいいことの多いラブコメ漫画の中で、本作は主人公・ヒロインともにいじらしくてとてもかわいいんですよ。好き…

後、もう1つ本作の特徴をあげると、ラブコメだけに終わらず、ストーリーを通して「どう生きるか」「どう考えていくべきか」といったところにも踏み込んでいき、読んでいる側にそういったことを考えるきっかけをくれる漫画でもあることですね。

考えを押しつけてくるような感じではなく、自発的に考えられように。

この感じ、一部の好きな漫画家さん(この記事で紹介している漫画家さんだと、とよ田みのるさんとか)の作品でも感じられるのですが、読んでいて優しい気持ちになれるのでとても素敵なんです。

 

宙のまにまに

[note title=”基本情報”]
  • 作者:柏原麻美
  • 2005年発表
  • 完結・全10巻 
  • 受賞歴なし
  • アニメ化
[/note]

久しぶりに再開した幼馴染の勧誘によって天文部に入部した主人公が、天体観測にハマっていく。

穏やかで美しく、そして知識欲を満たしてくれる、そんなラブコメ漫画です。

私の知ってる天文部と違う…

でも、これ読んでると「誘われた天文部にはいておけばよかった!」と何度思ったことか。

というか、もっと早く出会っていたら、絶対入ったのに。

恥ずかしながら、この漫画で星に興味を持ち始めて、あちこちの天体観測いくようになったんですよね。

山付近、しかも夜景スポットまですぐに行けるところに住んでて、星なんてそこらじゅうにある中で育った私がそんな風になるような漫画です。

特に合宿の回はやばい。私のような素人に毛が生えたような人間が天体観測するときに参考になることがつまってますから。

 

School Rumble

[note title=”基本情報”]
  • 作者:小林尽
  • 2002年発表
  • 完結・全22巻
  • 受賞歴なし
  • アニメ化
[/note]

行き当たりばったりなのが、逆に展開を読ませてくれなくて良かったとという不思議な作用をした作品。

また、恋愛関係も不思議。

感情の読めないとっぴな行動をする烏丸を好きな天満、その天満が好きな播磨。

天満の恋愛が成就するかは未知数。

でも、播磨の方の恋愛はダメなのが確定。

他に魅力的なヒロインが出てきても眼中にはいってないし、天満のこと以外考えてないのに。

普通なら嫌な感じになってもおかしくないのですが、天満が天真爛漫な上にものすごい一途だし、播磨が女主人公に恨み言などの暗い思いを持っていないので、むしろ爽やかな感じになっています。

あと、説明書きがイチイチ笑わせてくれます

 

3月のライオン

[note title=”基本情報”]
  • 作者:羽海野チカ
  • 2007年発表
  • 完結・全16巻
  • 手塚治虫文化省マンガ大賞2014など
  • 実写映画・アニメ化
[/note]

3月のライオンは、抜群の心理描写で描いた将棋×青春漫画。

将棋以外のものを切り捨てようとして切り捨てられなかった主人公に、その同世代のライバル、そして主人公を大きく変えることになった少女といった、若者たちの心の成長を中心にした作品です。

作者の羽海野チカさんといえば「ハチミツとクローバー」で有名ですが、そこで魅せてくれた、キャラクターの心理描写の上手さは健在。

人の心を描く圧倒的な語彙、繊細な心を描く言葉選びの上手さ、そしてそれらにあわせた絵における光の明暗の上手さからなどなど。

読んでいると、作者の伝えたいことが心にスッと入ってくるんです。

その心理描写の上手さを、「ハチミツとクローバー」では恋愛と将来への不安に用いましたが、今回は主人公の周りの人々のやさしさ、さらに棋士たちの勝負にかける熱い思いを描くのに用いてきました。

物語のメインではないのですが、個人的にこの部分が大好き。

勝負のずっしりとした感じが伝わってきて最高ですから。特に、中盤以降で描かれた、島田・宗谷戦の島田さんの描写は本当に秀逸でした。

「こちらの将棋熱を再燃させたんだから、もっと将棋描け」とは思いますが、それでも続きが常に気になって仕方がない漫画ですね。

 

おすすめサッカー漫画

アオアシ

[note title=”基本情報”]
  • 作者:小林有吾
  • 2015年出版
  • 連載中
  • マンガ大賞2017第4位など
  • 舞台化・アニメ化
[/note]

アオアシは、作者が一生懸命勉強したことが伝わってくる、ユースを舞台にしたサッカー漫画。

才能はあるがまだまだ粗削りで「サッカーを知らない」状態の少年が、挫折を味わいながら才能をはばたかせていくというストーリーになっています。

一見王道的な作品に見えますが、「挫折」とその後の成長の部分を丁寧に描いている、他にはない魅力をもったサッカー漫画ですよ。

育成年代を舞台にしていることもあって、サッカーの奥深さやメンタルの重要性にもしっかり言及していて、なぜ失敗したのか、何がダメだったのかを解き明かしてくれるんです。

また、作中のサッカーの試合内容自体が面白いのも、アオアシの魅力の1つですね。

スポーツ漫画の中には読んでいて動きが見えない作品もありますが、アオアシは臨場感が非常に高く、試合展開が頭に浮かんできます。

特にポゼッションしているところからのカウンターの場面は秀逸で、これを受けた選手たちの恐怖が伝わってくるかのようなんですよ。

同じように、得点をあげたときの喜びもひとしお。得点をあげることの苦しさが伝わってくるので、得点をあげると爆発的にうれしくなるんです。

最後に、生粋のFWだった主人公がサイドバックにコンバートさせられるというのも、特徴として見逃せませんね。

やはり日本のサッカー漫画だと、どうしても主人公はFWやトップ下になることが多いので、相当珍しいチョイスです。

しかも、望まない場所へのコンバートって、リアルでは結構ある話ですが、漫画などでの扱われたことってほとんどないですし。

でも、多様化された現代のサイドバック論、望まない場所にコンバートされた選手の心理を知る機会はあまりなく、とても貴重なんですよね。

サッカー選手の成長をいろんな面から描いている作品だけに、これからのサッカー少年、そしてその親御さんたちに絶対読んで漫画です。

 

DAYS

[note title=”基本情報”]
  • 作者:安田剛士
  • 2013年出版
  • 完結・全42巻
  • 講談社漫画賞少年部門2016など
  • アニメ化
[/note]

数あるスポーツ漫画の中、最も読んでいて熱くさせられたサッカー漫画。

こんなに読んだ後に身体を動かしたくなる漫画はないんじゃないかというレベルで興奮してきます。

主人公のつくしくんが、本当に何も出来ない状態から、誰よりも走るようになり。

そして、出来ることを本当に少しずつだけ積み上げていく様は、グッときますし。

それが、周りに伝播していくのも、胸が熱くて、もうね。

そら、こんな選手がチームにいたら、士気が上がり。

泥臭くても前を向いてプレイしようと思いますよね^^

また、できないことはできないということを最も徹底しているのも。

この漫画の特徴じゃないかと思うんです。

つくしくん、ボールもらってもドリブルで抜いたり出来ません。

スルーパスも出せません。

ゴールだって全然決めれません。

他の漫画だったら、もう少しサービスがあるでしょうが、全くないですから。

つくしくんは、これから少しずつ出きることを増やして行くでしょうが。

それが実になったときどんなプレイヤーになるか楽しみで仕方がないですね。

 

GIANT KILLING

[note title=”基本情報”]
  • 作者:ツジトモ
  • 2007年出版
  • 連載中    
  • このマンガがすごい2009オトコ4など
  • アニメ化
[/note]

チームの構築や戦術をもしっかり描いたサッカー漫画で、衝撃的でしたね。

チーム構築とかって、特訓とかしたら勝手にできてることになっているスポーツ漫画がほとんどですから。

でも、選手のプレーや心理描写をおろそかにしているわけでもないんです。

むしろ、世良が決勝点をいれたシーンなど。

他の漫画ではなかなかでてこないような所にまでスポットを当てて、丁寧に描写していますから。

さすが後に出てくる、「U31」の原作者が原作してるだけありますね。

サッカーに興味がない人にもお勧め。

結構、ビジネス的なところにも応用できる考え方が、根底にありますから。

 

ANGEL VOICE

[note title=”基本情報”]
  • 作者:
  • 2007年出版
  • 完結・全40巻    
  • 受賞歴なし
  • メディア化なし
[/note]

不良の生徒たちがサッカーに打ち込んでいく、サッカー版「ルーキーズ」というべき作品。

また、「なぜ選手が成長したのか」を丁寧に描いている、稀有なサッカー漫画です。

特に素晴らしいのがディフェンス構築や組織ディフェンスの穴のあけ方などについても描かれていること。

サッカー漫画のほとんどは攻撃についての描写ばかりで、ディフェンスについての描写ってほとんどないんですよね。

監督がディフェンダー出身だという設定をちゃんと生かせてますね。

後、全体に一貫性があるのもいいですね。

第1巻の冒頭に最終巻の一部が描かれているので、当初から全体のプロットを決めて書いていたのがうかがえます。

でも、最後の「You’ll never walk alone」は、ずるいと思うんですよ^^

 

BE BLUES

[note title=”基本情報”]
  • 作者:田中モトユキ
  • 2011年出版
  • 完結・全49巻
  • 小学館漫画賞少年向け部門受賞2015など
  • メディア化なし
[/note]

天才と言われた主人公が、大けがを負ってサッカーから離れることになったが。

サッカーへの情熱を絶やすことなく復帰を果たす。

でも、ブランクがあり、また今までのようなプレイをする感覚を失っているために。

今できるプレイスタイルを磨き、這い上がっていこうとしていくサッカー漫画。

泥をすすってでも前に進んでいこうとする姿は、かなり好み。

ただ、正直、序盤の小学校編は大して面白くないと思うんですよね。

面白くなってくるのは中学校編からで。

そして、それが本格化するのは、もう少し後の高校生編の半ばから。

だから、最初から全部読んで欲しいというよりも。

今から読み始まるなら、高校生になってからで十分じゃないかなーと思ってます。

逆に、高校生編の半ばからは、超面白いですよ^^

主人公の努力と才能が一致し出し、戦う敵も強くなっていくので。

 

おすすめスポーツ漫画

ハイキュー

[note title=”基本情報”]
  • 作者:古館春一
  • 2012年発表
  • 完結・全45巻
  • 小学館漫画賞少年向け部門2015など
  • アニメ化・舞台化
[/note]

バレーへの思いとジャンプ能力しか持ち合わせていなかった主人公が、様々な天才たちと出会い、徐々に一流のバレーボール選手になっていく青春バレー漫画。

概要やあらすじだけ聞くとすごく爽やかで汗とかいい匂いしそうな漫画なんですが、実際は主要メンバーのバレーへの愛がとにかく重すぎる漫画です!

バレーが上手くなること、試合に勝つことに頭のほとんどを持ってかれていますからね。「バレー以外考えることってある?」、「悩みができてもバレーの練習してたら消える」こう言わんばかりのレベルですよ。

そんなバレー限定のサイヤ人みたいなキャラばっかの漫画だと、ハマれないんじゃ?と思うじゃないですか。40巻が出たぐらいから読み始めようかなと思った私も、事前情報集めてるときにそう思いました。

でも、気が付いたら2日で40巻読破して、その週に後2回読み直してしまうぐらいハマってしまいましたよ。いやもう、とにもかくにも試合が熱くて面白いんです!

バレーのことばっか考えてるがために試合への思いも半端なく、キャラクター達が深く深く試合に集中しているのが読んでいてガツンと伝わってきますからね。

序盤から熱いのに、途中からさらに熱くなってきて、30巻過ぎた頃にはさらにそれが加速。

そんななので読んでいるといつのまにか物語の世界に引きずり込まれ、終わるまで手が止められない状態にしてくれます。

(厳密には、最後の数巻はエキシビジョンマッチ的な試合で、厳密にはその手前で一息つけますが)

ハイキューを読むまでバレーが大嫌いだった私でさえこうなるんですから、本当にすごい漫画ですよ、ハイキューは。

 

ベイビーステップ

[note title=”基本情報”]
  • 作者:勝木光
  • 2007年発表
  • 完結・全47巻
  • 講談社漫画賞少年部門2014など
  • アニメ化・ドラマ化
[/note]

ベイビーステップは、およそテニスに向かない少年が、内に秘めた闘志と分析力を武器に成長していくテニス漫画。

長い間、個人的にテニス漫画と言えば「しゃにむにGO」だったのですが、その牙城を崩し最も好きなテニス漫画になったのが、このベイビーステップです。

テニスに向かない身体能力、始めたのが高校からというキャリアの足りなさなどなど、たくさんの不利に囲まれた状況にあった主人公。

でも、持ち前の頭脳を活かした分析能力、コツコツしていくことへの耐性、なにより内に秘めた負けず嫌いの性格から、1つ1つ、本当に1つ1つ不利を覆していくんです。

初試合から初勝利まで1年以上かかるぐらいですからね。

そういった特徴のある作品ですので、主人公の成長に説得力がありますし、プレイも非常にリアル。

できないプレーは本当にできないし、選手ごとにその選手らしいプレーが楽しめるので、読んでいて「ん?」と思うところがほぼなく、どんどん試合に没入していけます。

(途中あやしくなった試合が1試合ありましたが、すぐに路線変更してリアル路線に戻してくれたのでセーフ)

没入感だけでいえば、スポーツ漫画全体でも確実にトップクラスですね。

淡々としながら胸を熱くさせてくれる主人公の姿勢もあいまって、読み進めるうちに熱中していること間違いなしの最高に面白いテニス漫画ですよ。

 

弱虫ペダル

[note title=”基本情報”]
  • 作者:渡辺航
  • 2008年発表
  • 連載中
  • 講談社漫画賞少年部門2015など
  • 実写映画化・アニメ化
[/note]

弱虫ペダルは、熱い成長と残酷な選択が同居するロードレースの面白さを存分に引き出した自転車漫画。

最初「渡辺航さんがスポーツ漫画?萌え系の漫画家さんなのに?しかもロードレース?」と疑問に思っていて、この漫画のことは長いことスルーしてきました。

でも、テレビの「ぼくらはマンガで強くなった」のロードレーサー新城選手の回で、「弱虫ペダル」が紹介されていて、一気に興味がわいてきたんです。

そこで、ちょうどそのときHuluでアニメが配信されていたので、見てみたら止まらない止まらない。

そして、あまりに面白すぎたので、アニメが見終わると一気に即買い開始、その流れで一気読みしてしました。

それぐらい面白く、のめり込んでしまう作品でしたね。

漫画もアニメもどっちも面白いんですが、漫画だと迫力や死力を尽くしている感がより感じられるため、漫画の方がより熱を感じることができますかね。

また、漫画の方が好きなシーンが多いかもしれません。

特に、1年目のIH最終日、真波を発射させて勝ちを確信した福富が、ガッツポーズをしている後ろから小野田が上がってくるシーン。

アニメだと単なるワンシーンという感じでしたが、漫画だと背後からくる期待感がたまらないシーンだったんですよね。

ここは最も好きなシーンなので、是非見て欲しい。

注意

※2年目の中盤以降の展開は人によって好き好きが分かれると思います(私は少し微妙かなと思ってます)。そのため、だれにでも強く強くおすすめできるのは1年目。もし一気読みしたい方は、まずは1年目の後日談まで読める28巻までにしてみて、続きを読むかはそれ以降考えるというのがおすすめです。

 

ウマ娘 シンデレラグレイ

[note title=”基本情報”]
  • 作者:久住太陽、杉浦理史
  • 2021年出版
  • 連載中
  • メディア化なし
[/note]

ウマ娘シンデレラグレイは、スマホゲームやアニメで有名な「ウマ娘」のスピンオフ漫画。

競走馬の中でも歴代トップクラスの人気を誇る主人公オグリキャップが、タマモクロスやスーパークリーク、イナリワンなどのライバルたちとしのぎを削っていく姿を描いた作品です。

「実在の競走馬を美少女にして競争させる」というコンセプトの作品ですし、読み始める前は「かわいい感じになってるのかな?」なんて思っていたんです。

アニメのかわいい仕上がりに、「うまぴょい伝説」や「トレセン音頭」のライブ映像、加えて「聖なる一歩半」といったいわゆる公式怪文書などのイメージもありましたし。

(アニメは要所要所、曇らせてくるシーンもありましたが、特に2期終盤のマックイーンとか、3期終盤のキタサンブラックとか)。

でも、読んでみると、めちゃくちゃ熱い!!!

試合が始まるまではかわいいエピソードなんかもありますが、試合が始まると一変、血と汗と泥が飛び交うシーンの連続で、読んでて胸が熱くなってしまいましたよ。

かわいい寄りの漫画なんてとんでもない、完全に泥臭い熱血寄りのスポコン漫画ですね、これは。

ちなみに、アニメのキャラはほとんど出てこないし、ゲームを知ってないとわからないシーンはないので、アニメやゲームをやったことがない人でも楽しんで読めますよ。

後、個人的にタマモクロスがメインライバルとなる「白い稲妻編」がとてもとても好きでおすすめなので、出来たら8巻ぐらいまで一気読みしてほしいと思います。

 

ガンバ!Fly high

[note title=”基本情報”]
  • 作者:菊田洋之
  • 1994年出版
  • 完結・全34巻
  • 小学館漫画賞少年部門受賞1997など
  • アニメ化
[/note]

ガンバ!Fly highは、運動音痴な少年が「楽しい体操」と出会い、たくましく成長していく体操漫画。

体操なんて全く分からないし、オリンピック見ても「なんかいっぱい回ってる」ぐらいの感想しかなかったんですが、この漫画に出合ってから一変しました。

技の描写が凄くて、現実にやっているのを見てもわかるようになったんですよ。

さすがモリスエの森末慎二さんが原作者してるだけのことありますね。

というか、リアルタイムで集めたのを売って、大学はいってから2度目に全巻集めたときに気付いたんですが、森末慎二さんが監修ではなく、原作者だとは。

てっきり監修だとばかり思ってたんですが。

また、ストーリーも良くて、最高に盛り上がったのはオリンピック選考会のところだと思うんですが、普通ダレてきてもおかしくない終盤にピークをもってこれるのは、ただただ凄いです。

 

おすすめ4コマ漫画

私立T女子学園

[note title=”基本情報”]
  • 作者:竹田エリ
  • 1995年発表
  • 完結・全10巻
  • 受賞歴なし
  • メディア化なし
[/note]

私立T女子学園は、女子高生たちがおりなすブラックユーモア四コマ漫画。

この記事をはじめようと思ったとき、真っ先に思いついたのがこの漫画でした。

「いやいや、人に勧めるのにこれはさすがに・・・」と思い、何度考え直しても、やはり浮かぶのはこの漫画。

風邪ひいている時に読む漫画がほしいと、妹に適当に買ってきてもらったのがこの5巻。

そして、読み終わると同時に親の目を盗んで買いに行ってフラフラになったのもいい思い出です。

というか、読み終わったと同時に買いに走るというのは、この漫画が初めてですね。

かわいい絵柄なのに、腹黒か変なのしかいない。キャラの立ち方がはんぱない。

上下関係があって、誰かが痛い目にあったりしますが、みんな誰かしら(花粉含む)には負けて、1人だけが弱者になったりはしないので、嫌な気分にならないのが素晴らしい。

さらっとしたブラックユーモア、シュールギャグがたまらない。

いろんな魅力がある四コマ漫画ですが、特に竹田(主人公)&竹田姉、竹田姉&トモちゃん・姑の回は是非読んでもらいたい。

後、編集部に喧嘩売ってたり、リアル竹田家(作者家族)を描いた巻末のオマケも最高です。

 

ものがたりゆんぼくん

ものがたり ゆんぼくん(1)


[note title=”基本情報”]
  • 作者:西原理恵子
  • 2010年発表
  • 完結・全4巻
  • 手塚治虫文化賞最終選考1997など
  • メディア化なし
[/note]

「毎日かあさん」で有名な西原理恵子さんの初期の4コマ漫画。

田舎で、お母さんと2人で暮らす、少年が主人公のお話で、幼少期、少年期、そして旅立ちに分かれてが描かれています。

人生で初めてちゃんとした漫画に触れたのが、この「ものがたり ゆんぼくん」。

今でもそのときのことが思い出せて、強烈な印象になっています。

読んだのは、イカと大根の煮付けのために、ゆんぼくんが母に大根を煮させられているという、とんでもなく地味な回でしたが。

ある意味、私の漫画人生のスタートとなった作品です。

今読むと「ぼくんち」や「パーマネントのばら」とかと比べて、まだまだ固まっていない部分はあります。

でも、最後の田舎への郷愁をかきたてる雰囲気やぐっと来る台詞など、ふいにこちらの涙腺を緩くさせてくるあたり、間違いなく西原作品だなーと感じられますね。

かなりやばいので、ホームシックになってる人や母親が年をとってきたのを感じながら遠くに住んでいる人は注意が必要です。

基本がギャグ作品なので、こちらの心が緩んでいる隙をついてきますから。

 

C級さらりーまん講座

[note title=”基本情報”]
  • 作者:山科けいすけ
  • 1994年出版
  • 連載中
  • 文芸春秋漫画賞1994など
  • メディア化なし
[/note]

会社に1人はいそうなダメ社員を、さらにダメにしたキャラが中心なので、かっこいい大人はほとんどいない(鬼頭課長など極少数がかっこいいぐらい)。

また、くすっとした笑いはありますが、大爆笑はほぼない。

あの値段なのに、1ページに2つの四コマという四コマ漫画界の常識を覆し、1ページに1つの四コマしか載せない。

批判的できる点はいくらでも思いつくんですが、不思議な魅力があってつい買ってしまうんですよね。

本屋で手持ちが少ないのにいくつも欲しいものを見つけてしまったときも、まずこの漫画を買ってしまうぐらい。

「パパはなんだかわからない」なんかもそうだったので、山科さんの描く絶妙な空気がなせるわざなんでしょう。

そして、山科さんの作品は他にもある中で、次々にキャラを登場させれるこの漫画が、その空気を感じられて、一番好きですね。

ちなみに、森下裕美(少年アシベの作者)さんの夫です。

 

派遣社員松島喜久治

[note title=”基本情報”]
  • 作者:ふじのはるか
  • 2007年発表
  • 完結・全8巻
  • 受賞歴なし
  • メディア化なし
[/note]

「こういうおじさんになりたないぁ」と思わせてくれた作品です。

主人公の喜久治さんは、ラビットのような旧車のバイクいじりを趣味にして、気が効いて優しいんだけど甘やかしたりはしないドライさも持ったおじさん。

分かりやすいかっこよさはないんですが、渋いんですよね。

また、主人公の喜久治さんがこれなので、派手さは全くなく淡々と話が流れていくんですが、はっとさせられるエピソードがたまにあっていいんですよ。

特に、夜にバイクでドライブしていて見つけた月下美人が、美しすぎて奥さんにプロポーズしたというエピソードがお気に入りです。

花を使ったエピソードは五万とありますが、こんなに印象に残っているのは他にないですから。

本の1ページぐらいしかないエピソードなんですが、こういう美しく想像力をかきたてるのをさらっと書けるのは、菜園に詳しい作者のなせるわざでしょうね。

 

なのな フォト ゴロー

[note title=”基本情報”]
  • 作者:森下裕美
  • 2017年発表
  • 完結・全4巻
  • 受賞歴なし
  • メディア化なし
[/note]

普通にしていたら絶対に出会わないであろう、孤独な男女が。

ふとしたきっかけから交流を深めていく、少し切ない四コマ漫画。

作者の森下裕美は、『少年アシベ』のようなほのぼのとした漫画と。

『大阪ハムレット』のような、心を締め付けてくるような漫画の両方を描ける漫画家ですが。

なのなフォトゴローは、その間のような漫画です。

かわいいらしいキャラクターを出しているし、徐々に仲良くなっていく二人の関係は心温まるものですが。

それと同時に、現代の若者が抱えているような閉塞感といったものを上手く取り入れていて。

読んでいると切なくなってくるんです。

気軽に読めるので、ゆっくりしながら漫画を読みたいという人に最適な漫画ですよ。

 

おすすめギャグ・コメディ漫画

ヒナまつり

[note title=”基本情報”]
  • 作者:大武政夫
  • 2009年発表
  • 完結・全19巻
  • 受賞歴なし
  • アニメ化
[/note]

ヒナまつりは、未来からきた少女とヤクザがおりなす日常系コメディ漫画。

設定が盛りだくさんなのに、その設定が無駄になってる。なのに面白い、稀有なギャグ漫画です。

未来から来た超能力少女(ヒナ)が、ヤクザの家に居候する。

こんな面白設定なのに、ヒナはその超能力を基本ダラダラするのにしか使わないし、話が進むにつれて未来要素は消え失せていく(終盤に少し盛り返してきますが)。

他の作品ならシリアスになりそうなヤクザの問題も、だいたい速攻でいい方にいい方に解決していく。

重要そうな問題より、いかに美味しいご飯を食べるかといった、ありふれた日常問題の意識がいってますからね。

でも、主要キャラたちの濃さと、主人公の超能力に起因した勘違い、作者の間の取り方の上手さなどなど。それらが、ふとした瞬間に笑いのツボを押してくれるので、どハマりしまうんですよ。

後、キャラクターが皆ものすごくいい漫画ででもありますね。特に新田、アンズ、瞳さんの3人が!

新田(ヤクザ)は、几帳面で面倒見が良いのが災いして、色々背負い込むハメになる苦労人。

本当、なんであの商売についているのか・・・

新田本人が知らない間に厄介ごとに巻き込まれている系の話に外れなし。結果的にいいようになるのですが、結果までがひどすぎる。

アンズは、ヒナを処分しに来た未来からの刺客。

なのにのに、いつのまにか漫画屈指のいい子に。

おばちゃんおじちゃん思いで、働き者で、どうやったら敵役からそんな風にジョブチェンジできるのか。新田が、ヒナの代わりにアンズがいればと考えるのもうなづけます。

瞳さんは、主人公ヒナの友人中学生。

ヒナ関連の問題に巻き込まれオロオロしているうちに、いつの間にかビジネスに足を踏み入れてしまい、海外でも大成功してしまう女の子です。

後半になってくると開き直ってきますが、それまでは不憫で輝いて、後半はめちゃくちゃを通して輝いていく、稀有なキャラクターです。

ストーリーの面白さも、キャラクターの面白さも最高のコメディ漫画なので、コメディ漫画好きでまだ読んでいない方には、強く強くおすすめします。

 

波よ聞いてくれ

[note title=”基本情報”]
  • 作者:沙村広明
  • 2014年発表
  • 連載中
  • 受賞歴なし
  • アニメ化
[/note]

波よ聞いてくれは、斬新すぎる発想で笑わせてくれるストーリー漫画。

彼氏にフラれた愚痴をラジオで流され、止めようと思ったらラジオで彼氏の殺害予告を行い、そしてラジオパーソナリティになってしまった女性を絵が描いた作品です。

何を言ってるかわからないと思いますが、本当にこんなスタートをするんですから、作者の頭はどうなっているのか(笑)

とにかく何も考えていない主人公の勢いがすごくて、物語は想像をはるかに超える展開をいつも見せてくれます。

リスナーからの依頼でお祓い(主人公はカレー屋の店員)にいったら、告訴されかける。

小説の取材に付き合ったら、テロを阻止するなどなど。

そんな『波よ聞いてくれ』の一番の謎は、こんなに子供向けギャグマンガみたいな展開を迎えるくせに、ちゃんと大人が読んでこそ楽しくなっているところ。

知的好奇心をくすぐられる場面や、主人公の面白い言い回しなど、展開がしっかり練られているので、ストーリー漫画としても秀逸なのが質が悪い。

面白すぎて続編を見つけたら、秒で購入してしまう漫画の1つです。

 

ぐらんぶる

[note title=”基本情報”]
  • 作者:井上堅二・吉岡公威
  • 2014年発表
  • 連載中
  • みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2018ネクストブレイク部門7位など
  • 実写映画・アニメ化
[/note]

ぐらんぶるは、大学のスキューバーダイビング部を舞台としたギャグ漫画。

たまたま連載している「good!アフタヌーン」で第1話を読んで腹筋崩壊させられて以来、常にチェックし続けている漫画です。

基本、酒とバカと悪乗りを集めて煮だしたような漫画だと思っていただければ大丈夫です!

登場キャラはみな自分の欲望に正直で、馬鹿で性根の腐ったやつらばっか。ですので、どんなときでも、思いもよらない方向の大騒ぎに発展していきます。

でも、いざというときはとてもいいやつらで、読んでいて不快じゃないんですよね。

モテるやつらはなんとか不幸にしようと全力を尽くしますが、同時に本当に困っている人間を助けるためにも全力を尽くす連中なので、どこか爽快感にあふれています。

この面白さと爽快感から、現在NO.1のギャグマンガだと思っていますよ。

後、何気に読んでいるとスキューバーダイビングしたくなるほど、海への愛が伝わってくるのもおすすめポイント。

 

ゴリせん〜パニックもので真っ先に死ぬタイプの体育教師〜

[note title=”基本情報”]
  • 作者:酒井大輔
  • 2021年発表
  • 連載中
  • 受賞歴なし
  • メディア化なし
[/note]

ゴリせんは、ある意味、究極の予定調和のギャグ漫画。

パニック作品やホラー作品でよくみる危機的状況に陥る→なんやかんやで無事

基本的にこれを繰り返すだけの1話完結のギャグ漫画なんですが、これがすごく面白いんです!

絶対どうなるか予想がつくのに、それでも笑わせてくる不思議な展開力がありますから。

また、以前出てきた危機(?)がシレッと日常生活にとけこんで、新たなストーリーを作っていくところも好きです。

こういったタイプの漫画は、慣れが一番の敵で、読み進めると飽きてくるということが意外とあります。

でも、ゴリせんのように新しい要素を定期的に組み込んでくれると、そういったことがなく長く楽しめますからね。

個人的にジワジワ笑いがきたので、単行本で一気に読むのおすすめです。

 

おすすめ異世界・転生漫画

異世界おじさん

[note title=”基本情報”]
  • 作者:森下裕美
  • 2018年発表
  • 連載中
  • このマンガがすごい2020オトコ11位など
  • アニメ化
[/note]

異世界おじさんは、異世界転生を皮肉った特殊な異世界漫画。

事故にあい17年間昏睡状態になっていたおじさんが突如目を覚ましたという。

おじさんをどのように扱うかで親族会議が行われるが、それが紛糾し一家が散り散りに。

「生活を助けることはできないから自分で何とかしていって」と伝えに行った甥に対して、おじさんは自分は異世界にとばされていたと言ってくる。

そんなところから始まる作品です。

実際おじさんは異世界にとばされていたのですが、それが(ある意味普通だけど)普通じゃない。

異世界転生というと、チートもらって美女に囲まれキャッキャウフフ楽しいというのが定番。

でもおじさんの場合、美人ばかりの異世界人からすると不細工すぎてオーク扱いされるし、野蛮な異世界人に基本ボコボコにされそうになる。

例え、ツンデレ美女に好意をみせられても、ツンデレの概念が誕生する前に転生しているから、ガチで嫌われていると思ってる。

などなど、ほとんどの時間、異世界を楽しめていないんです。

そして、そんな当時の映像を魔法で写し、甥たちと一緒に見て残念がらせるのを楽しむ作品になっています。

メインストーリーからサイドストーリーまで、とにかく発想がすばらしい!

「同じものを見ているのに、人とは違う角度から見てる」という思える作品は漫画でも小説でも大好きなんですが、本作は間違いなくそのタイプの作品ですね。

ちなみに、アニメ版でヒロインの声をあてた声優さんたちがものあまりにイメージにぴったりだったので、アニメ版を見ると漫画の解像度がさらに上がりますよ。

 

この素晴らしい世界に祝福を!

[note title=”基本情報”]
  • 作者:渡 真仁、三嶋 くろね 
  • 2015年発表
  • 連載中
  • 受賞歴なし
  • アニメ化
[/note]

この素晴らしい世界に祝福を!は、ちょっと懐かしい主人公像の異世界転生漫画。

目の前に現れた女神に自分が死亡したことを告げられる主人公・佐藤カズマ。

カズマの記憶では、事故にあいそうな人を助けようとして車にひかれて死亡してしまったはずだったが…

実際は、事故にあわない運命の人を突き飛ばして怪我をさせ、車にひかれたと勘違いしてショック死しただけ。

一応、異世界に転生させてもらうことになったが、ちょくちょく自分を馬鹿にしてくる女神に腹が立ったので、女神ごと異世界に転生することにした。

そんなところから始まる作品です。

「普段は頼りないけど、決めるときはきめる」という主人公が昔から大好きなんですが、本作のカズマもまさにそれ。

強敵が現れたとき、仲間が苦しんでるとき、困難な状況におちいったときなど、ここぞ!といったタイミングで解決策を提示してくれます。

まぁ、頼りない普段がかなりクズなのと、ピンチになってから解決策出すまでの間はほとんど役にたたないのと、解決してもだいたいさらに困った状態になるのが玉にキズ。

でも、その高低差が読んでいて熱くさせてくれるますし、同時に笑かせてくれるんです。

ちなみに、アクシズ教がでてくる回はハズレがないので絶対おすすめ。

基本ギャグですすむシリーズですが、アクシズ教がちょっとでもでてくるとギャグが加速していくので大好きです。

その影響か、私の推しヒロインはアクアです。

 

乙女ゲーム世界はモブに厳しい世界です

[note title=”基本情報”]
  • 作者:潮里 潤、三嶋 与夢
  • 2019年発表
  • 完結・全11巻
  • 受賞歴なし
  • アニメ化
[/note]

妹のお願い(命令)で、婚約破棄ハーレム系の乙女ゲームの攻略をさせられ、その過労で死んでしまった。

そんな前世の記憶を思い出した主人公は、最後にプレイしていた、女尊男卑がまかりとおる乙女ゲームの世界に、自分が転生していることに気づいてしまう。

多少でもマシな生活を送りたいと、プレイ記憶を思い出し色々するが、ドンドン自分が思い描いた暮らしとは離れていってしまう。

そんなところから始まる作品です。

キャラクターがかなりツボりました。

主人公はクズ寄りで、それを自覚しているので、変に気取ってないのがいい。

また、婚約破棄をした攻略キャラたちも、最初こそ定番のアレな感じでしたが、ストーリーが進むほどになんかいい子になっていって、それぞれいい味出てきます。

なにより主人公の地位を奪った転生ヒロインが、主人公を超えるクズさをみせつけるのに、妙に苦労性でたびたび酷い目にあうのですが、そのひどい目にあいっぷりがすごくしっくりくる感じで、なんか憎めないんですよね。

特に、正体が判明して、もともとなかった遠慮を主人公が全くしなくなってからは輝いていました。

原作小説の最初の大きな山場(第三章)までで終わることもあって、シリアスなパートも結構な量を割いて描かれているので、そういったところも好きな方にもオススメできる作品ですね。

反対に、「ファンタジーにロボットがでてくるのはNG」といった方にはおすすめできませんが。

 

マズ飯エルフと遊牧暮らし

[note title=”基本情報”]
  • 作者:大間九郎、 ワタナベタカシ
  • 2018年発表
  • 完結・全13巻
  • 受賞歴なし
  • メディア化なし
[/note]

マズ飯エルフと遊牧民暮らしは、現実世界から異世界に移動した主人公が現実世界の料理をふるまうタイプの異世界漫画。

このジャンルの漫画は結構な数がでてきていますが、個人的に本作が一番しっくりきてます。

シンプルな料理が単純においしそうだし、出会ったエルフたちがモンゴルっぽい遊牧生活していて異国情緒が楽しめるし、キャンプっぽさも味わえる。

そして、作風が途中からガラッと変わるのですが、そこにたどりつくまで少しずつ伏線を増やしていく流れが見事なんです。

現実世界と異世界とのリンクや、背後にいる誰かなどがチラ見せされてきて、詳しい内容が気になって仕方なくなる。

そして、ガラッと変わるところまでたどり着いたころには完全に作品に没入していて、最初に気に入った内容と違っていましたが気にせず読んでいました。

終盤に関しては賛否両論あると思いますが、トータルでみると十分楽しめる作品だと思います。

 

デッドマウント・デスプレイ

[note title=”基本情報”]
  • 作者:成田良悟、藤本新太
  • 2017年発表
  • 連載中
  • 受賞歴なし
  • アニメ化
[/note]

デッドマウント・デスプレイは、「バッカーノ!」「デュラララ‼」の成田良悟が原作を務める転生ノワール漫画。

異世界において「世界の厄災」として認可され、英雄によって討伐された屍神殿。

しかし、気が付くと見慣れない世界(新宿)にいて、死んだ人間の子ども(四乃山ポルカ)の姿になっていた。

何が何だかわからない中、ポルカを殺害した暗殺者に命を狙われてしまう。

そんなところから始まる作品です。

現実から異世界に転生するのではなく、異世界から現実に転生するパターンの転生漫画ですね。

序盤は、異世界で見につけたネクロマンサーの能力を使って、犯罪者たちの中で生き残りつつ、ポルカを殺した犯人を見つけていくのがメインストーリーになるんだと思っていました。

もちろんそういった要素も多分にあるのですが、進むごとに徐々に現実と異世界とにリンクがあることがわかってきて、思わぬ方向にストーリーが展開されていくんです。

この点、すごく成田良悟っぽくて、「バッカーノ!」「デュラララ‼」ファンとしてすごくうれしくなりました。

また、成田良悟の大きな特徴である、少しピントの外れたキャラクター達による群像劇は、本作でも健在なので、そういった展開が好きな人にはかなり楽しめる作品になっていると思いますよ。

 

おすすめ冒険・アドベンチャー漫画

鋼の錬金術師

[note title=”基本情報”]
  • 作者:荒川弘
  • 2001年発表
  • 完結・全27巻
  • 手塚治虫文化賞新生賞2011など
  • 実写映画化・アニメ化
[/note]

鋼の錬金術師は、禁忌に手を伸ばしてしまったためにかけがえのないものを失い、それを取り戻すために旅をする兄弟とそれを取り巻く者たちの絆の物語。

鋼の錬金術師の素晴らしいところは、悲惨な状況が続くにもかかわらず前向きな気分のまま読み続けられるところ。

作者のストーリー展開の上手さから読んでいて高揚感がとまらないというのもありますが。

主人公であるエドとアルが、どんなに困難な状況におちいっても、たとえ片方が絶望しても、前に進む姿勢を決して崩さない。

2人の周囲が、2人の歩みが止まらないよう、時に横にたって、時に背中を押してサポートする。

そういった前へ前へという雰囲気が、全巻を通して描かれているのが大きいですね。

でも、そんな前向きな気分で読み進められるにもかかわらず、爽快感はあまりないのがまた面白いんですよね。

エドもアルも最後まで最強になっておらず、むしろ最後以外大事なところでは負けてばかり。

だから地べたをはいずりまわり、でも目的を諦められずに立ち上がるという泥臭い展開が続きますから。

正直、連載中に「こんな難しい設定で風呂敷を広げていったら、絶対畳むの失敗するだろ」なんて思ったこともありました。

でも、長期連載でさらにどんどん風呂敷を広げた挙句、最高のラストでたたみあげるんですから脱帽ですよ。

何度読み返しても、すげぇ…という感想しか出てこない作品です。

 

ダイの大冒険

[note title=”基本情報”]
  • 作者:三条陸・稲田浩司
  • 1989年出版
  • 完結・全37巻
  • 受賞歴なし
  • 旧アニメ・新アニメ
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ドラゴンクエストの外伝的ポジションの少年漫画。

とにかく感動と明言が多く、大人気なのですが、主人公のダイよりも仲間のポップの人気がすごい稀有な存在です。

最終戦を見て以降は、もうポップが成長するための作品にしか見えなくなりますね。

最恐の魔法メドローアの習得したとき。

ハドラーを助けたとき。

そして、心の折れたダイを立ち上がらせたセリフを言ったとき。

ポップは驚くほどの成長を見せてくれました。

魔法の才能はあっても化け物級ではなく、プライドが無駄に高いだけで器の小さな少年だったのに。

秘められた力が開花したりするわけでもなく、何度も負けて泥臭くあがきながら、最高ランクの戦力にまでなったんですから。

たまらない漫画です。

 

GS美神~極楽大作戦!!~

[note title=”基本情報”]
  • 作者:椎名高志
  • 1992年出版
  • 完結・全39巻
  • 小学館漫画大賞1993など
  • アニメ化
[/note]

ゴーストスイパーに、これでもかとギャグを詰め込んだこの作品。

ストーリー自体も面白ですけど、人気の秘訣はやっぱり、本来サブキャラだった横島の存在。

熱い成長を魅せてくれた代名詞として、「ダイの大冒険」のポップがよくあげられますが、それに負けず劣らないのが、この漫画の横島。

本来なんの力ももたない、人がいいだけのスケベな男子高校生だったのに、すこしずつ魔族や親族との戦いに加わっていくにつれて強化されていき、最終的に魔族の親玉との対決の切り札にまで成長することになりました。

戦いの手法は、ひたすら汚いですけど^^

ただ、その成長のせいで、彼女と世界を天秤にかける決断を迫られることになるんですけどね・・・

この辺りは、子どもながらに泣いたもんです。

でも、彼は強いですからね。横島らしく生きて欲しいという彼女の言葉に従い。

シリアスパートが終わったら、一気にギャグキャラに逆戻り^^

わかりやすいカッコよさとか、そうったものは感じられないけど。

心の強さや優しさなどの、本当のかっこよさを感じられる、漫画史に残る人気キャラです。

後、出てくる女の子たちが可愛いんですよね~、特に小竜姫さまとか小竜姫さまとか小竜姫さまとか。

 

うしおととら

[note title=”基本情報”]
  • 作者:藤田和日郎
  • 1990年出版
  • 完結・全34巻    
  • 小学館漫画賞少年部門受賞2017など
  • アニメ化
[/note]

妖怪を打倒すための獣の槍を手に入れた「潮」と、獣の槍によって封印されていた「とら」。

最初こそ相反する2人が、時にぶつかり、時に助け合って。

世界のピンチに巻き込まれながら、人々を守っていく妖怪バトル漫画。

北海道の帰りとかちょくちょくダレるエピソードはありますが、それでもたまらなく面白かった!

ラストエピソード以外でも、サトリのような泣かせる話、うしおを人間に戻す熱い話、白面の者の使いが人間の女性に化けて騙す救いのない話など、面白いエピソードが豊富にありすぎて。

でも、1回目読んだときよりも、とらが「食うぞ」というのは気に入った人間だけで、その理由がシャガクシャ時代に従者のラーマの姉に「口の中に隠れてたら良かった」といわれていた名残りだと知った後に、読み直したときが、やばかったですね。

最後の「もう食った」=「守れて満足」という意味なんてだなんて、もう。

それまでヒョウさんが一番かっこいいと思っていたのに、一転してとら派になってしまいました。

 

ガチで面白いおすすめ漫画まとめ

連載中の面白いおすすめ漫画は、「天国大魔境」「アオアシ」「左ききのエレン」などを選びました。

一方、完結済みの面白いおすすめ漫画は、「それでも町は廻ってる」「ベイビーステップ」「鬼滅の刃」などを選びました。

一部をまとめますと、このようになります。

  1. 天国大魔境
  2. アオアシ
  3. 左ききのエレン
  4. 七つ屋 志のぶの宝石匣
  5. 波よ聞いてくれ
  6. それでも町は廻っている
  7. ベイビーステップ
  8. AIの遺電子
  9. ファイアパンチ
  10. 鬼滅の刃

でも、どれもおすすめの漫画ばかりなので、気になるものがありましたら是非読んでみて下さい。

以上、ガチで面白いおすすめ漫画|これを読まないなんてとんでもない!名作コミックをご紹介、でした。

 

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